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行雲流水
2019年7月2日(火)8:54

【行雲流水】(先生)

 丸岡文化財団主催の「日本一短い手紙」の昨年のテーマは「先生」で、約4万通の応募作品から「一筆啓上賞」の入選作品が『日本一短い先生への手紙』に収録されている

▼近年、教員の多忙さが社会問題になっている。また、教師はパソコンに向かうことが多く、生徒との触れ合いが希薄になっているという指摘もある。その傾向があるにしても、「日本一短い先生への手紙」を読むと、教師と生徒との間には変わることのない豊かな人間関係のあることが分かる

▼「先生はおならしたことないよ。先生はよるになるとさるになる。うそ。だまされないぞ」(7歳、小2)。「先生からの宿題『幸せになること』いつか必ず提出します」(13歳、中2)。「先生の傍らで聴いたショパン。初恋の調べに、人生の切なさと音楽の喜びを教わりました」(76歳)。-先生への淡い思いを今も抱き続けています

▼教師の何気ない言葉が、生徒に大きな影響を与えることがある。「『その質問はおもしろい。覚えておこう』私も一生覚えています」(26歳)。-認められたようでうれしかった。その昔、質問して、「グドン。そのくらいも分からんか」と言われた僕は、今もグドンのまま。「勉強が苦手な私に『あなたは賢い』騙された私は今、中学校の校長です。感謝してます」(58歳)

▼先生(医師)へ。「『巡り会いだね』障害のある子を生んだ私に言ってくれました。今年十八になります」(51歳)。-この子に会えてよかった

▼先生と生徒の関係もいろいろ。キラリと光るものを秘めている。(空)

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