いつでも２人で一緒

高里財長さん、トミさん

　いつでも２人で一緒の、高里財長さん・トミさん夫婦。２人で日常の生活を送っており、取材を受けた日も、財長さんが運転する車で買い物をしてきたという。「ドライブも大好きで、２人で沖縄本島の全部を見て回った」と話す。

　同じ新城出身の幼なじみで、結婚生活は約65年になる。50年近く前、新城から現在の普天間に転居した。地域住民との触れ合いを大事に、自治会や老人会の行事などには、欠かさず参加する。

　「グラウンドゴルフ大会で、優勝の米をもらって帰ってきたら、おばあが喜んでいた」と笑う。財長さんは、若い頃から親しむ三味線と宮古民謡を日課にしている。

　「おばあが寝静まってから１人で静かに練習する」と話す。トミさんから「おじいの歌は、いつ聞いても上手だよ」と言われ、笑顔を見せた。

　年１回は宮古に帰る。新城集落の旧５月５日祭（豊年祭）を、毎年の楽しみにする。「祝賀会の余興の出演者には、いつも自分の名前が載っている。みんなの前で久し振りに歌えるのが、うれしい」と、おばあと笑う。

　長寿の秘訣（ひけつ）を問うと、財長さんは「秘訣はない。家族や兄弟、親戚、友人たちの温かい愛情の支えがあって、ここまでこれた」と強調した。

高里財長さん（90歳）１９２９年10月25日生まれ
　　トミさん（88歳）１９３１年10月30日生まれ
（ともに城辺新城出身）「宜野湾市在住」