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【特集】新年号
2021年1月1日(金)8:46

文化

歌声と共に届け、島の風
宮古拠点に魅力発信/下地暁・美波さん親子


スタジオでも2人のほのぼのとした会話と歌声が周囲の人たちを笑顔にしている

スタジオでも2人のほのぼのとした会話と歌声が周囲の人たちを笑顔にしている

 ほのぼのとした親子の会話と、それぞれの歌声で聞く者に宮古島の空気と風を感じさせているのは、アイランダーアティストの下地暁さん(63)と娘の美波さん(28)のライブだ。

 1992年に15年間過ごした東京から活動の拠点をふるさと宮古島に移した暁さん。失われていく島の方言に危機感を持ち、故郷の方言を残そうと、この島で自らの音楽活動を展開してきた。

 その活動の一つとしてプロデュースした「パニパニガールズ」の初代メンバーだった娘の美波さんが昨年はソロCDデビューを果たした。

 小学校6年生でパニパニガールズのメンバーとして、いろいろなイベントに参加し、活躍してきた美波さんは20歳前後から、暁さんのライブに帯同し、サポートしながら自らの歌や三線演奏の技術向上を図ってきた。

 最近の2人のライブは、ほんわかとした親子の会話と、暁さんのオリジナル曲や美波さんのカバー曲と宮古民謡で構成され、二人三脚のライブが観客を楽しませている。

 美波さんは「これまでのライブで観客から『きれいで澄み切った宮古島の海を想像できる声だね』とほめられたことがとてもうれしかった。これからも自分の曲や歌声で少しでも大好きな宮古島を感じてもらえるよう頑張りたい」と笑顔で話した。

 暁さんは「私が宮古に戻ってきた時に比べて今は島からでも、いろいろなことが国内だけでなく世界にも発信できるようになった。さらに、私がこれまで培ってきた角松敏生さんなど一流のミュージシャンなどとの絆もあり、美波には恵まれた環境がある。そうした中でいろいろなことに挑戦してこの島から飛躍してほしい」とエールを送る。

 新型コロナウイルス一色となった2020年について、暁さんは「島外での仕事は全滅だった。美波のソロCDも発売された年だったのに、やりたかったいろいろなイベントもできなかった。早く、宮古以外でも歌える環境になってほしい」と話した。

 新年に向けて、美波さんは「新型コロナが収束したら島外でイベントをやりたい。そして、私たちの音楽で宮古の風を島の外に運び出し、それを多くの人に感じさせたい」と、笑顔になった。

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