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【特集】新年号
2013年1月1日(火)8:42

「市民と共にもっと前へ」/下地敏彦市長インタビュー.

来間島太陽光事業を推進/エコの島 一層促進へ


新年に向けての抱負を語る下地敏彦市長

新年に向けての抱負を語る下地敏彦市長

 2012年はこれから宮古島が本当に豊になる兆しが見えた1年だったと振り返った。13年は全ての分野で「市民と共にもっと前へ進める年」にしたい。観光行政や自然エネルギーの事業化に向け積極的に取り組む。新春インタビューで今年の抱負や取り組みを下地敏彦市長に聞いた。


島の容量を考え観光の施策を進める

 宮古島の観光を考えたときに、やみくもに増やせば良いというものでもない。島という小さな容量の中で、どのくらいの観光客数が適正なのかをしっかりと考えて、観光の政策を進めていかないと、変な形の観光地になってしまう懸念がある。その見通しをしっかりと立てながら、基盤の整備を進めていく必要がある。
 観光については昨年から朝の連続テレビ小説「純と愛」が始まった。これに触発されて、観光客も増えてきた。航空運賃が格安になったことも大きな要因と思う。
 リゾートホテルなどもいろいろな所で出来上がってきている。高級なリゾートも整備されつつある。ビジネスクラスのホテルもできてきている。
 民泊がすごい勢いで増えてきている。新しい流れという感じがする。ホテルではなく田舎のおじいさんやおばあさんの家に泊まって、お互いの交流を深めるという形態の観光客が大幅に増えている。
 これは積極的な宣伝をしているということはなく、実際に宿泊した人から「口コミ」で広がっている。これが最も効果のある宣伝。
 今後、非常に高級感のある所と、人と人との触れ合いを求める民泊、この二つに分かれていくように思う。
 さらに天然ガスの試掘も始まる。ガスと一緒に温泉水も出てくるので、それを活用した保養施設の建設が見込まれる。
 また、島内には良いゴルフ場が多いので、冬場のゴルフ客の増加も予想できる。
 これらの要素を考えると観光客50万人達成はそれほど難しいことではないと思う。

農業は原料提供から加工産業に向かう

 農業の基盤整備も確実に進んできている。後は農業をする人たちの努力に懸かる。新しい一つの方向として、サツマイモを6次産業化を目指すモデルとして取り上げた。当初、生産組合を作ったときの予想を上回る農家が参加した。これはうれしい誤算だった。
 今はイモをペースト状にし、それを島外、国内大手の菓子メーカーやパン屋さんに販売をかけており、とても良い感触を得ているので、これからもしっかりとフォローしていきたい。
 島内でもペーストを活用したケーキなども販売が始まっている。新たな加工品として期待している。
 マンゴーについても同様な動きが始まっている。果汁やそれをペースト状にする形で、特に飴。日本で有名な榮太樓の飴との接触を現在進めていて、まもなく試作品が出てくる予定。
 マンゴーの果物としての価値に加え、加工品としての方向性が出てくる。これまで原料のみを提供してきた宮古の農業が、今後は1次加工、2次加工、場合によっては3次加工までいくのではないかというくらい裾野の広がりを感じている。
 特に期待しているのは下地島の残地で作るハウス栽培のいろいろな果樹を利用して果樹そのものと、1次加工品が大分出てくるのではないかと期待している。

来間島全島の自然エネルギー計画に期待

 太陽光発電はこれまでも住宅用太陽光発電については助成をしてきた。今後もこれは続けていく。
 来間島を一つのモデルとして、太陽光と蓄電池を組み合わせて、全島を自然エネルギー化しようという取り組みが今年から3カ年で始まる。
 この事業で自然エネルギーの島全体の活用という方向性が見えてくるととても期待している。
 宮古島が太陽光、風力など自然エネルギーの先進的な役割を今後担っていきたいと考えている。
 また、市民や観光客が自然エネルギーに対する理解が深められるように、城辺のメガソーラーの近くに、自然エネルギーについてのパネル展示や説明ができるような施設を作る。
 サトウキビについても、広い意味では6次産業化になるだろうと思う。黒糖や砂糖を作るだけではなく、その残さ物でアルコールを作るという実証は終了し、実用化に向けて事業が始まる。日本アルコール産業が、この事業を引き継ぎ、E3燃料を生産する。併せて県の補助事業でE3を生産した後の残さ液を活用した飼料の実験も始まる。サトウキビの総合利用を今後も進める。

国、県とのパイプはさらに太くなった

 昨年施行された衆院選の結果を見て、政治は国民との信頼関係がなければできないというのが選挙の結果として表れていると思う。マニフェスト(政権公約)をしっかりと実行できるかを国民が見ていた結果ではないか。
 新しい政権はこのことを教訓に良い政策を実行してくれると期待している。この選挙の結果で県、宮古島市がしっかりと太いパイプがつながっていると思う。これから事業を取り上げてもらえるようしっかりと要請を続けていきたい。

2012年を振り返って

 国の制度も多く変化した。新たな制度として出てきたのが、一括交付金の制度化。また、沖縄振興法そのものが、新たに延長され内容が充実し、いろいろな施策ができるようになった。
 これまでできなかった事業がかなりの部分できるようになった。そういう意味で新しい事業の芽出しと、実際にその事業に対する取り組みが始まる。これから宮古島が本当に豊かになる兆しが見えた1年だった。

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