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行雲流水
2013年2月22日(金)23:33

「安全保障」(行雲流水)

 『千九百四十五年七月二十六日、米、英、支三国宣言』いわゆるポツダム宣言である。その最後の第13項は日本に無条件降伏を勧告し、無条件降伏以外の選択をすれば「完全ナル壊滅アルノミトスル」と宣告した


▼それからわずか12日後の8月6日に広島、続いて9日には長崎に原子爆弾が投下された。世界史に例のない惨事である。軍国主義日本に対する連合国の言葉どおりの日本壊滅であったとしか言いようがない

▼8月15日、日本は宣言を受けて無条件降伏した。米軍を主体とする連合軍による占領が8月25日に始まり5カ月後の1946(昭和21)年2月2日、日本の政治制度を根底から変える憲法草案作成が連合軍最高司令官マッカーサーによって指令された

▼憲法草案はマッカーサー三原則を骨子とするよう日本政府は求められ、帝国議会は政府案として新憲法を審議したことになっている。三原則の核心は「陸海空軍を保有することは永久に許可されない」「交戦の権利も権限も与えられない」ことである

▼あれから70年になんなんとする今日、世界は変わった。日本は平和理念に基づく民主主義国家となったが、隣国には民族主義、独裁主義の軍事国家がある。しかもかの国々は核爆弾とミサイルを保有し、70年前の日本への恨みをいまだに持ち続けている

▼日本は民主国家であるから国民がどのような思想・言論・信条を持つかは自由である。しかし国際社会にあっては、軍事力を背景に日本領海を毎日のように侵犯する国や核爆弾を誇示する国に対しては国家としての主権を示さなければならないし、国民の安全保障を確保しなければならない。

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