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美ぎ島net
2013年6月21日(金)23:00

ふだんの くらしの しあわせづくり/NPO法人「あらた」

それぞれの役割で島チームを/7人の理事が現状を報告


会場には福祉関係者が大勢集まった=5月25日、市中央公民館大ホール

会場には福祉関係者が大勢集まった=5月25日、市中央公民館大ホール

 「認め合う力 支え合う力 育て合う力」をキャッチフレーズに先月、NPO法人「あらた」(島尻郁子理事長)の開設記念フォーラムが市中央公民館大ホールで開催された。同法人は福祉行政と連携し地域に住む人たちが幸せに生活していけるようにサポートするなどの業務を行っていく。フォーラムでは、島尻理事長をコーディネーターに6人のパネリストがそれぞれの立場で地域や母子支援との関わりなどをテーマに述べ、意見を交わした。会場には、福祉に関わる多くの市民が参加、パネリストの話に耳を傾けていた。


 フォーラムでは、今後活動を共にする7人の理事がパネリストとなって、それぞれの立場から地域福祉のあり方を述べた。まず、副理事長の伊志嶺守さんは「地域との関わり」をテーマに近所付き合いの大切さを強調した。37年前、家を建てた腰原で、まずやったことは隣の人たちを知ることから始めた。模合のメンバーに入れてもらい、父の日行事に参加するなど積極的に関わることで地域が和やかになった。今では、高齢者の独り暮らし見守りなども行っている。

 沖縄県の母子家庭生活支援事業前統括責任者の玉元江美子さん(現在沖縄県スクールカウンセラー)は「母子支援との関わり」をテーマに述べ、那覇市、沖縄市、浦添市にしかない母子生活支援センターについて、「いろんな事情を抱えた母子と向き合い、幸せになるための支援を行ってきた。感じることは母親が経済的にも精神的にも自立することが大切」と話し、県内のデータを紹介した。その中で母子世帯2万6千846世帯、児童扶養世帯が2万3千世帯、離婚による母子家庭になる確率が80%と高いことも分かった。最後に、「母親を、女性相談所や家庭裁判所につなげ、決して独りぼっちにしないこと。私は常に応援団でありたい」と述べた。

 県立看護大学教育補助職員の盛島幸子さんは3年前から、早期体験の実習生(学生)を受け入れており同大学の特徴を述べ、「島の豊かさや、住民ボランティアの力を生かした大学教育で生活の視点や多職種との協働、ICT活用」などを挙げた。これまで80人が実習に来ていて、宮古で看護職に就きたいという学生たちも増えていると話した。その中で実習推進母体「みゃーくの会」の市民ボランティアのことにも触れ、それぞれの役割の重要さを述べた。

 この後、認知症キャラバンメイトの儀保恵子さんが「認知症になっても安心して生きることとは」のテーマでデータを示しながら、地域のみんなで支え合っていこうと話した。

 松川英世さんは「子どもたちを育てるサッカーの魅力」につい「スポーツの素晴らしさは人づくり、地域づくり、幸せづくりにつながる」と話した。弁護士の寺田明弘さんは「ネットワークの力」をテーマに「それぞれの役割で島チームをつくり、市民全体の幸せづくりにつなげでいきたい」と話し、それぞれの見解を展開した。

 フォーラムに参加できなかった理事の与那覇正博さん(沖縄県赤十字血液センター宮古地区献血推進員)は「献血車窓から見えること」をテーマにメッセージを寄せた。

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