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2013年9月8日(日)9:00

水野しづえさん(63歳)/キャリアコンサルタント

女性や若者の就労支援を


水野しづえさん

水野しづえさん

 「働くことは生きること」と話し、これからを担う若者や女性たちに働くことの大切さを伝えたいと、このほど財団法人女性労働協会の認定講師を取得した。沖縄県内では第1号。「ハローワークや自治体などの就職活動支援セミナーで出会った女性たちに諦め感が漂っている。働くことの意義を伝えたいと認定講師にチャレンジした。仕事をただの生活の糧と考えずに長い目で人生設計として捉えてほしい」と熱っぽく語る。


 2002年に初めて宮古島を訪れ、09年に夫と共に移住した。「沖縄本島には20年前から何度も来ているが、住むと決めたのは宮古島がとても波長が合っていたから」。現在、財団法人沖縄県セルプセンターの嘱託職員。宮古島市内の就労支援事業所に派遣され、障がい者の相談支援や物づくり指導を行っている。

 女性労働協会は、働く女性が妊娠、出産後も仕事を続けられる制度や子どもを預けられるサポートセンターを紹介するなどの活動を行う。1952年、当時の労働省婦人少年局の外郭団体として発足、80年に財団法人となり、99年に現在の名称となって働く女性の地位向上や女性労働者の福祉の増進を図ることを目的にさまざまな事業を展開する。7月現在で全国に41人の認定講師がおり、講演活動などを通して働く女性や若者の就労支援を行っている。

 3人の子育てと行政機関で相談援助業務を担当してきた。53歳で京都へ移動、京都大学大学院で沖縄の祭祀を手掛かりとして「女性の聖性」に関する臨床教育学的研究を。その後、キャリアコンサルティングとの出会い、福祉から労働分野へのキャリアシフトを経験、「基礎と基本」をキーワードに、ハローワークでセミナーを行ってきた。

 女性は結婚、出産とライフステージが複雑。特に宮古は男性社会で、女性の持っている特性が活かせていない。そのためか就活に積極的でない。自分の仕事は自分で決めていくという自覚が必要。女性が喜んで仕事のできる社会を創るためには、経営者の意識改革も大切。今後、講演活動を通し、若者や女性たちにキャリアライフが人生を豊かにし、なおかつ社会貢献につながることを伝えていきたい、と意欲を示す。

 水野 しづえ(みずの・しづえ)1949年9月21日、埼玉県熊谷市に生まれる。児玉福祉保健総合センターに勤務。京都大学大学院で臨床教育学を学ぶ。また大人の発達障がい者の就労支援に携わる。現在、県セルプセンター嘱託職員。今年7月に女性労働協会認定講師取得。夫・勇さんとの間に2男1女。

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