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行雲流水
2016年6月16日(木)9:01

【行雲流水】(日米地位協定).

 米軍がらみの不祥事が、また起きた。日米首脳会談でオバマ大統領の耳にも入れ、在沖米軍トップ・ニコルソン中将の「綱紀粛正」命令が出ているにもかかわらずだ

▼米国への信頼を失墜させる事態だ。米国は、自国民を統治する能力すら失っているようだ。兵士個人の問題というより、米国全体のモラルや統治機能が劣化しているのではあるまいか

▼米国内では、次期大統領選でトランプ旋風が吹き荒れている。米国には、もはや「世界の警察官」としての自覚も資格も意欲もないようだ。トランプ氏が大統領になるようなことがあれば、海外の米軍基地を一方的に閉鎖するかも、との観測もある

▼もっとも、外交・軍事専門家は「そうはならない」と言う。米軍の抑止力にかげりが出たら、各地域の安全保障は破綻する。中東や南シナ海の事例を見ればわかる、と言う

▼日本では、平時とは非連続的に有事が語られる傾向がある。NATOやフィリピンが米国と結んでいる地位協定では、平時の生活感覚で互恵性が担保されている。しかし日米地位協定では、日本の地位は低い。たとえば米軍側が先に確保した容疑者の身柄は、条文上日本側に引き渡す義務がない。米軍人・軍属の「おごり」の源泉だ

▼在日米軍が集中する沖縄ではいらだちがつのり、ストレスがたまる。現代法は「受忍限度」を認めている。米軍にまつわる受忍限度を認定するのは誰か。外務当局の奮起を促したい。平時においても日本人の生命・財産を守るべく、日米地位協定の改定を決断すべきだ。

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