専門学校開校できず/琉球リハビリ
計画断念を市に通告/新型コロナ影響で進まず
2022年4月に島内初の高等教育機関となる2年制の専門学校を開校する計画を進めていた学校法人智睛学園(儀間智理事長)が、計画断念を市に伝えていたことが分かった。開会中の市議会12月定例会で8日、質疑の中で垣花和彦企画政策部長が明らかにした。新型コロナウイルス感染拡大の影響という。
智睛学園は那覇市や金武町などで専門学校琉球リハビリテーション学院などを運営している。当初計画では、学生は1学年40人、計80人規模で旧市中央公民館の建物を利用。障がいを持つ人に対応できる観光業従事者の育成を目指したカリキュラムで国内でも例がない新しい分野を目指していた。
昨年7月に市と締結した協定では学生募集、地域・企業との連携に協力して取り組み、また学生定員のうち宮古島市民8割の確保、卒業生の市内での定住および就職についても連携して取り組むとしていた。
開校すれば、島内初の高等教育機関で、学生や親の経済負担が軽減されると期待されていた。
垣花部長は「旧中央公民館を無償で貸し付けて、開校するという準備を進めてきた。智睛学園は昨年10月から建物の改修工事に着手することを予定していたが、新型コロナの急激な拡大によって、入札等に不測の日数を要したため、予算が今年度に繰り越しになった。その後、新型コロナが収束しない中で、学園が当初見込んでいた学生募集、カリキュラムの見直しを迫られる状況が生じていた。収束の見通しが立たず、事業の先行きが不透明として、学園は開校は困難と判断。事業を廃止したいという届け出が今年10月に市にあった」と説明した。