キビ収穫支援に理解求める/市議会3月定例会
市長、1億6000万円を補正計上
開会中の市議会(上地廣敏議長)3月定例会では2日、本会議で新年度一般会計当初予算案を除く予算案に対する質疑が行われた。2021年度一般会計補正予算案に計上されているサトウキビ収穫1トン当たりに500円の支援金を給付する事業について複数の議員がその効果や他作物との平等性を疑問視し質問。座喜味一幸市長は「サトウキビ支援が多くの農家支援につながる」との考えを示し理解を求めた。
21年度補正予算案にはサトウキビ1トン当たりに支援金を給付する収穫管理支援事業費として1億6352万円が計上されている。
同事業について下地信男氏は費用対効果や他作物との平等性に疑問を呈し、当局の考えをただした。
座喜味市長はサトウキビについて「宮古の経済に大きな影響がある主要な産業。高齢化が進む中でいかにサトウキビを維持、発展させるかということは大きな課題」との認識を示した上で「市町村合併前に各地域でハーベスター等への500円支援という事業があった。そういう良い事業で農家との信頼関係を築くことは重要」と主張。さらに、農家の約9割はサトウキビ農家であることを説明し「できるだけの支援を考えた時に、まずはサトウキビ農家ということは多くの農家支援につながると理解している」との考えを示した。
平良敏夫氏は21年度当初予算案で修正された同事業を再度提案していることについて、市長の思いや決意を質問した。
それに対し座喜味市長は「サトウキビを守ることは宮古の経済上重要。500円の補助事業を通して、宮古島の農業が高齢化を含めて大きく変わろうとしている中で行政が覚悟を持ってしっかり農業振興をしていくことを発信していくことは重要という強い思いを持って提案している」と答えた。
質疑前には、市城辺世代間交流複合施設指定管理者の指定について議会の議決を求める議案の追加提出も行われた。