サトウキビ被害深刻
葉の裂傷や梢頭部が折損
強い台風18号の接近に伴い、基幹作物のサトウキビに被害が出ている。各地の圃場で葉の裂傷が見られるほか、春植えや株出しのキビの一部は梢頭部が吹き飛ばされている。葉の裂傷は生育の鈍化を招き、梢頭部の折損は生育を止めることから生産量に響く。被害の拡大が懸念される。
台風は13日、宮古島地方を暴風域に巻き込みながら北上。この影響で各地は終日暴風に見舞われた。
農作物の中でも、特にサトウキビに大きな被害が出ているとみられる。
収穫系の夏植えは横倒しになり、葉の裂傷が大部分で見られる。
一方、茎長が短い春植えや株出しは暴風の影響をもろに受け、一部では梢頭部が折損している。台風前の少雨で土が乾き切っていた圃場での被害が目立つ。
梢頭部が折れたサトウキビは、その時点で茎の生育がストップするため直接生産量に響く。各地の被害の程度が懸念される。
風の強さから、製糖会社の農務担当者は「キビの葉が裂けているのは確実」とみる。「回復までに時間がかかることから当然生育にも影響する。被害は大きくなりそうだ」と話した。
市や県、製糖工場などの関係団体は、14日にも被害調査を実施する。