12/02
2024
Mon
旧暦:11月1日 大安 己 
教育・文化
2017年10月6日(金)9:07

踊り奉納、豊作祈願/野原のマストリャー

月光浴びて優雅に舞う


勇ましい掛け声とともに伝統の棒踊りを披露する男性=4日、上野野原

勇ましい掛け声とともに伝統の棒踊りを披露する男性=4日、上野野原

 上野野原の伝統行事「野原のマストリャー」が十五夜の4日午後、野原公民館の中庭で行われた。男性は豪快な棒踊り、女性はクバ扇や四つ竹を手に優雅な踊りを奉納し、向こう1年間の五穀豊穣を祈願した。

 マストリャーは旧暦8月15日の十五夜に行われる行事。語源は穀物が税だった時代に「升取屋」と呼ばれる升元にこれを納めていたことに由来する。祭りは税の完納を喜び、来る年の豊作を祈願して行われるようになったと伝えられる。市指定の無形民俗文化財。

 午後9時50分ごろ、集落内の子組、寅組、午組、申組の4カ所の升元で酒宴を開いていた男性らが野原公民館に集合し、今年のマストリャーの幕を開けた。

 中庭に入ると、男性は勇ましい掛け声とともに棒踊りを披露し、荒々しい動きで棒を打ち鳴らした。一方の女性は静かに流れるような踊りで豊作を祈った。

 最終的には円になって踊りを奉納し、中秋の名月の下で掛け声を響かせた。

 公民館には地域住民のほか、観光客や本土から修学旅行で来島している生徒たちも訪れ、数百年続くマストリャーを堪能した。

 この行事を取り仕切る区長の平良信男さんは「野原の伝統行事は本当に素晴らしい」と目を細め、「若い人が参加してくれることが大きい」と伝統をつなぐ住民意識の高さを誇る。「若い人が参加することで来年にもつながる。しっかり守り続けたい」と話した。

 そんな祭りに今年初めて参加したのが大阪から嫁いだ久貝千春さん(38)。踊り終えて、「なかなかタイミングがつかめずにまだまだという感じです」とはにかむ。それでも「ベテランの皆さんの踊りを見よう見まねでやっているけど参加できて良かった。来年も参加したいです」と晴れやかな表情で話していた。


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2024年11月22日(金)9:00
9:00

宿泊税、県民にも課税へ

県検討委、税率2%で上限設定   【那覇支社】宿泊税の導入に向けた第3回観光目的税の導入施行に関する検討委員会が20日、県庁で開催され、税率2%で上限を2000円とし、県民にも課税する方針を確認した。離島住民が観光目的でなく宿泊するケースについては、…

2024年11月21日(木)9:00
9:00

宮古島北部の魅力PRへ

ローカル体験提供プログラム きょうからサービス開始/沖縄トヨタなど   沖縄トヨタ自動車(本社浦添市、野原朝昌代表)はこのほど、観光庁の「地域観光新発見事業」に採択されたことを受け、トヨタ・コニック・プロ(本社東京、山下義行社長)と宮古島観光協会(吉…

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!