03/29
2024
Fri
旧暦:2月20日 先負 壬 
社会・全般
2018年3月1日(木)8:56

宮古島民54人犠牲/牡丹社事件

宮岡真央子さん(福岡大教授)が講演


講演に熱心に聞き入る参加者ら=28日、市総合博物館研修室

講演に熱心に聞き入る参加者ら=28日、市総合博物館研修室

 宮古郷土史研究会(下地和宏会長)は28日、市総合博物館研修室で臨時研究会を開いた。講師に招いた福岡大学人文学部教授の宮岡真央子さんが「『牡丹社事件』の記憶と交渉-台湾先住民の視点から」と題して講演した。宮古島民54人が台湾の牡丹社(ぼたんしゃ)という「生蕃(せいばん)」に殺害された事件で、後に琉球処分が本格化し、沖縄県が設置された。参加者らは、熱心に聞き入っていた。

 宮岡さんは「1871年11月、宮古の春立船が暴風雨で台湾南端の恒春半島東南海岸(八瑤湾)へ漂着した。上陸前に3名は溺死していた。乗船員66名は山地に分け入り助けを求め、人里を見つけた。そこ(パイワンの村と推定)で水と食事を与えられて一晩を過ごした」と語った。

 その上で「翌朝乗船員は村を避難(異説あり)。後を追った男たちに名が殺される。12名は漢人に救助・保護され、中国の福州経由で翌年7月に那覇へ帰還した」と話した。

 さらに「歴史用語として、日本では、1871年の事件は『台湾遭害事件』『宮古島民漂流事件』などと呼ばれる。従前の歴史解釈では、日本史が初の海外派兵、日中対立摩擦の発端、海外拡張の端緒、清国・中国・台湾史が日本による侵略の端緒、海防の必要の認識、対台湾政策転換、琉球・沖縄史が日本への完全帰属化の契機(1879年琉球処分・沖縄県誕生)、国家による事件利用、生存者の救助・墳墓の造営と維持にあたった現地漢民族への感謝と友情」とそれぞれの立場を語った。


カテゴリー一覧

観光関係

2024年3月24日(日)8:59
8:59

きれいな前浜宣言へ

海びらき向けビーチ清掃/宮古島観光協   宮古島観光協会(吉井良介会長)は23日、与那覇前浜ビーチで31日に開催する「2024海族まつり・第46回サンゴの楽園未来まで集まれ遊ぼう宮古島の海びらき」に向けてビーチクリーンアップ活動を同ビーチで行った。会…

2024年2月22日(木)8:59
8:59

市に地域創生金賞/楽天トラベルアワード

市長「知名度さらに」/2宿泊施設も高評価   楽天グループが運営する旅行予約サービス「楽天トラベル」はこのほど、国内の登録宿泊施設や自治体を表彰する「楽天トラベルアワード2023」を発表した。宮古島市が「楽天トラベル地域創生賞ゴールドアワード」を受賞…

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!