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政治・行政
2019年3月7日(木)8:56

母牛監視機に補助金/宮古島市

分娩把握し事故軽減へ


母牛の膣内に挿入する機材。分娩時間を知らせてくれる(資料写真)

母牛の膣内に挿入する機材。分娩時間を知らせてくれる(資料写真)

 宮古島市が肉用牛の分娩(ぶんべん)監視システム導入費に補助を出す方針だ。母牛の膣内にセンサー付きの機材を挿入して分娩の時間を把握する「牛温恵」モバイルシステムで、約50万円かかる基本セットの導入費のうち20万円を補助する。開会中の市議会3月定例会に導入補助費として400万円の予算案を提出している。

 システムの使い方は、まず母牛の膣内にセンサー付きの機材を挿入。これで牛の体温の変化を把握して分娩時間を測定する。

 これらの情報は監視サーバー及びNTTドコモの回線を経由して畜主へ。分娩24時間前には情報を受け取れるという。情報は畜主がどこにでも持ち歩く携帯端末で受信。通常、分娩時期は母牛から目が離せなくなるが、システムを導入すればこういった素牛生産にかかる負担が軽減される。

 4~5年前から導入する農家が増え始めているというが、初期投資が大きいことから市が補助費の予算化を検討し、新年度当初予算案の中に盛り込んだ。

 補助対象は、おおむね15頭以上の繁殖牛を飼養する農家。2019年度は20件の枠を予定している。

 市畜産課の友利勝彦課長は「この機材を使えば分娩時間や発情の時期を把握できるため、生産者の負担が減る」と利点を挙げた。その上で「分娩事故で年間130頭前後が死んでいるという実態がある。分娩時間を把握することでこれを減らし、競りへの上場頭数を増やすことができる」と経済的メリットも強調した。

 市議会で予算の承認が得られれば、5月にも申し込みの受け付けを始める。


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