香港直行便で里帰り/佐良浜出身の漢那さん夫婦
国際定期便就航に大喜び
香港の長州島で家族と暮らす漢那国浩さん(64)=佐良浜出身=と妻のシェリーさん(56)=香港出身=がこのほど、漢那さんの故郷佐良浜に3年ぶりに里帰りした。実家の長兄夫婦と再会を喜び合った。漢那さんは「まさか自分の故郷と香港が国際定期便の直行便で結ばれるとは夢にも思わなかった。佐良浜に生まれて良かった」と感無量の表情で語った。
香港には235の島があるとされ、長州島は離島の一つ。長州島は香港セントラル西方に位置する。高速船で片道約30分で結ぶ。人口約3万人。バスやタクシーはない、自転車での島一周は1時間ほど。
漢那夫婦は長州島で和食・洋食を組み合わせた料理店「漢那厨房」を経営し、今年で創業13年目。漢那さんは、料理店経営以前の20年間は香港でレストランマネージャーの責任者だった。結婚を機に妻のシェリーさんの両親が暮らす長州島で生活するようになった。
夫婦は娘3人に恵まれた。3人とも公立の香港大学を卒業して活躍する。夫婦の会話は広東語が中心だが、娘たちは英語が堪能で英語で話すのが普通という。
妻の母は現在103歳。漢那夫婦は「健康長寿でうれしい。もっと長生きして楽しく過ごしてほしい」と笑顔で語った。
漢那さんは「香港では夫婦共働きが多い。それでインドネシア人の家政婦を雇い、家事や洗濯などを任せている。わが家にも家政婦が2人いて懸命に働いている。とても感謝している」と強調した。
長兄の漢那紀光さん(71)は「久しぶりに弟と再会できてうれしい。互いに健康を第一に、また再会したい」と弟と握手を交わした。
漢那夫婦は、格安航空会社(LCC)の香港エクスプレス(本社香港)が香港国際空港と下地島空港を結ぶ路線を就航させた19日、初便に搭乗して入国した。佐良浜では4泊5日過ごし23日午後、空路で日本本土へ向かった。