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社会・全般
【行雲流水】(塩の日)
きょう、1月11日は「塩の日」でもある。歴史入門書によると、由来は戦国武将。駿河国の今川氏との同盟を破棄した武田信玄に、怒った今川側が相模国の北条氏政と妨害して、甲斐の国に塩が入らなくなった。領民は塩を取ることができず、困り果てていた
▼そこで見かねた越後国の上杉謙信が塩を送り、武田信玄の領地松本藩に到着したのが、この日だという。「敵に塩を送る」という語意が誕生した、記念の日である。敵対関係にある相手でも、相手が苦しい時には助けるという意味で使われる
▼宮古での製塩の歴史は、1737年に白川氏恵通が狩俣村で農務の暇に塩づくりを指導したのが、始まりとされる。その後、明治期から大戦までの間に、伊良部島で製塩業が営まれる
▼また、下地では1946年に、与那覇集落が製塩組合を組織し、戦争中に日本軍が使用していた製塩施設を譲り受けて、数年間、共同製塩を営んだが、台風被害などで施設が壊れ停滞した
▼1951年に、組合員の友利完誠さんの個人経営で復興。一時は塩田を増やしたが、薪不足などで2年後には閉鎖したという(下地町誌)
▼近年、狩俣西の浜で地元企業が製塩業を興し、「雪塩」の名前で販売、人気を誇っているのは周知のとおりである。(久)