05/17
2025
Sat
旧暦:4月19日 仏滅 乙 

Warning: Invalid argument supplied for foreach() in /home/cnet01/www/miyakomainichi/wp-content/themes/miyako-mainichi2021/single.php on line 90
社会・全般
2020年4月7日(火)8:54

【行雲流水】(月と不死)

 宮古島市の漲水御嶽の近くに「ネフスキー通り」と呼ばれる長さ90㍍の石畳の坂道があり、その終点近くに、「宮古研究の先駆者ニコライ・ネフスキーの碑」がある

▼ネフスキーはペテルブルグ大学を卒業後日本に留学、日本語を学び、1920年代に、日本の有名な言語学者である金田一京助や柳田国男、折口信夫、伊波普猷などと知り合い研究を開始する。まず、東北地方に伝わる民間信仰のひとつ「オシラ様」を研究、その発想の新しさ、鋭さで、研究者たちを驚かせる

▼また、まだ誰も研究を始めていなかった宮古島の研究を、宮古の各地を3度も訪れて、方言の収集と民俗学的研究を進めた。その研究論文のひとつに、宮古では虹のことを天の蛇ということを取り上げ、世界的な広がりの中で論考している。先日、琉球朝日放送で「宮古島に虹をかけたロシア人ニコライ・ネフスキー」が放送された

▼作品『月と不死』では、月(天帝)が、人間に命の水「若水」を蛇には「死水」を浴びせるよう命じたが、使者が油断している隙に蛇が若水を浴び、人間は死水を浴びるはめになる。そのため蛇は脱皮して若返り、人間は死すべきものとなった

▼研究の様子はロシアから贈られてきた『宮古方言ノート』がほうふつさせる。例えば、「kami=亀。伊良部島ニテハ海上ニ亀ニ救助セラレシ人アリ、其ノ子孫ハ報恩ノ為ニ亀ノ肉ヲ食セズ」

▼彼の研究で大佛次郎賞を受賞した加藤九祚は書く。「ネフスキーはその学問において、日ソ両国の人々の思い出の中で生き続けている」(空)


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2025年5月15日(木)9:00
9:00

ガイドライン認証制度推進/サスティナブルツーリズム連絡会

持続可能な島・観光と環境の両立のためのガイドライン周知・運用などに取り組む、宮古島サスティナブルツーリズム連絡会の2025年度第1回連絡会が14日、宮古島ICT交流センター(旧下地庁舎)で行われた。関係団体の代表者が今年度上半期などの取り組みについて意見交換し…

2025年5月14日(水)9:00
9:00

「魅力的観光地の地位確立」

入域観光客数過去最高で見解/市長定例会見   嘉数登市長は13日、市役所で定例記者会見を開き、2024年度入域観光客数(推計値)が119万3000人となり、過去最高を更新(既報)したことを踏まえ「本市が国内外から注目される魅力的な観光地として地位を確…

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!