宮糖城辺 豊作11万6049トン/20-21年産
糖度14・12度の高品質/今期サトウキビ搬入を終了
宮古製糖城辺工場は31日午後、2020-21年産サトウキビ(原料)の搬入を終えた。累計の搬入量は前期比2万7352トン増の11万6049トン、平均糖度は14・12度の実績で、原料の約9割が基準糖度(13・1~14・3度)帯に達する高品質取引だった。今期作のサトウキビは質、量ともに豊作型。別の地区内3製糖工場の実績を合わせた宮古地区全体の搬入(生産)量は35万トンに迫る見通しだ。
宮糖城辺は、昨年12月24日に今期の原料搬入を始めた。開始当初は雨の影響で計画通りの原料を搬入できなかったが、今年に入ってからは天候に恵まれて比較的順調に運び入れた。
原料を搬入した日数は98日。昨年の天候不良と搬入見込み量の上方修正で計画より日数を要したが、かろうじて年度内に収めた。
31日付の搬入概況によると、累計の搬入量は前期を大きく上回り、当初見込みとの比較でも1万3049トンの上乗せがあった。収穫の方法は主流の機械刈りが全体の90・79%を占め、手刈りは1割を切った。
糖度区分別構成比を見ると、14・4度以上となる基準糖度帯以上が40・74%もあった。基準糖度帯に収まる原料は46・75%、基準以下はわずかに12・51%。
質、量ともに豊作を印象付ける実績で、1トン当たりの農家手取り額は国の交付金を含めて2万2367円と高い取引額となった。
今期の搬入について宮糖城辺工場農務部では「収量は平年値が10万トン前後であることを踏まえると豊作型と言って良いと思う」と振り返った。増産要因として▽台風の影響が軽微だったこと▽気象条件に恵まれたこと-の2点を挙げた。
今後の課題は作型の偏りの解消とした。今期は6割以上が株出し栽培だったといい、「これだけ多いと株出しの反収で生産量が増減する。収量で安定する夏植えを半分ぐらいまでもっていきたい」としている。
宮糖城辺の今期搬入終了は、29日に終えた宮糖多良間製糖工場に次ぐもの。残る沖縄製糖宮古工場は今週中に、宮糖伊良部工場は4月中に終える見通しだ。