コーヒーの花咲く/初収穫へ栽培順調
農業生産団体「オクト」
平良西原にある農業生産団体「オクト」がコーヒーの栽培を始めている。4月に入って白い花が咲きだしており、初収穫に向けて順調な栽培が続いている。早ければ11月には収穫して出荷を始めるという。代表の本村将太さんは「安定的に出荷し、将来的には収穫から焙煎までの作業を体験できる農園の運営にもつなげていきたい」と意気込む。
コーヒー栽培を始めたのは昨年5月。城辺福里内に確保したコーヒー畑に高さ40センチほどの2年苗木を植え付けた。その後、段階的に470本まで増やした。
本村さんによると、コーヒーの木は白い花が咲いた後に緑色の実がなる。これが真っ赤に熟したら手摘みする。摘み終えた実の果肉を取り除いて種だけの状態すると、水洗い、乾燥、脱穀の手順を踏む。これでコーヒーの生豆ができる。
1本の木から取れる生豆の量は3キロほど。オクトの畑にある本数で単純計算すると1400キロを収穫、出荷できることになる。
収穫した生豆は、そのほとんどを鹿児島県にある会社に出荷する準備を整えてある。11月から3月にかけて出荷する計画だ。
オクトによると、沖縄県はコーヒー栽培の適地を指す「コーヒーベルト」の北限にあるという。県内では約40法人が栽培するが、宮古島でオクトの規模で栽培するのは初めてとなる。
無農薬栽培という強みを生かし、当面は本土出荷をメインに取り組むとしているが、将来的にはコーヒー農園構想を描く。本村さんは「少しずつ規模を拡大しながら宮古島産のコーヒーブランドを確立し、将来的には観光客にも楽しんでもらえるようなコーヒーと農園を作りたい」と話した。