03/16
2025
Sun
旧暦:2月16日 大安 癸 
社会・全般
2021年5月23日(日)8:58

「仕方ない」諦め感漂う/緊急事態 沖縄・宮古追加

「不公平」と改善訴え/対策徹底のきっかけに期待も


緊急事態宣言の発出を翌日に控えた市中心街の夕、人通りはあまり見られなかった=22日、西里通り

緊急事態宣言の発出を翌日に控えた市中心街の夕、人通りはあまり見られなかった=22日、西里通り

 新型コロナウイルス感染防止対策として、宮古島市では4月12日から飲食店に対し営業時間短縮の要請がスタート。期限は2度に及ぶ延長を経て5月31日までとなっていたが、期限を迎える前に県が緊急事態宣言の対象区域に追加されることとなり、酒類を提供する店に23日からの休業が要請された。時短営業でコロナの抑え込みができなかった状況での緊急事態宣言に、関係者からは諦めの声や県の対応に不満を示す声、緊急事態宣言が感染防止につながることを期待する声などが聞かれた。

 宮古島調理師会の砂川英輝会長は今回の緊急事態宣言について「正直に言って仕方がないというか、またなのかという諦めの感じはある」としながらも「休業することは仕方がないが、時短要請に応じず開けていた店もあり、不公平感がある。感染を防止するためにはそういう店は行政で排除してほしい」と訴える。

 店の形態や規模に関係なく協力金が一律であることにも砂川会長は不満を示す。「規模が小さな店では協力金の方が普段の1日の売り上げよりも多い店もある。それはおかしい。もう少し公平なやり方はあるのではないか」と改善が必要との思いを語った。

 県食品衛生協会宮古支部の砂川靖夫支部長は「コンビニなどには消毒用アルコールが設置されているが、最近は消毒をしている人が少ないように感じる。いくつかの店舗でも対策が緩んでいるのではないかと感じる」と新型コロナに対する「緩み」に懸念を示す。

 その上で「今は初心に帰るべき時。生活の根本から感染防止の取り組みをしないと店舗はもろい。困難な中ではしっかりとした対策が必要で、緊急事態宣言がそのきっかけになってくれるのではないか」と宣言が対策の徹底につながることを期待する。

 宮古島社交飲食業組合の奥平玄信組合長は「県は(時短要請に応じず)営業している店舗名をホームページ上で公開すると言っているが、飲食業関係者はみんな知っている。対応が弱いと思う。命令して過料を科すまでもっていってほしい」と県に対し強い対応を要望。「お金の補償が絡むことなので組合からは強いことは言えない。この状況が長引けば、つぶれるくらいなら感染リスクがあっても営業したいと思う店も出てくる恐れがある」と話す。

 さらに「宮古、下地島、石垣の空港で近々PCR検査を行うというが、ゴールデンウイーク前にしてほしかった。すべての対応が後手後手になっている」と対応の遅れを指摘した。

 ある飲食店の経営者は「酒を出すなら休業と言うが、協力金の支給も遅れている。今回の支給もいつになるか分からない。もっと早く一斉に休業させるべきだった。店を閉めても若い人の中には集団で家飲みする人もいるだろう。6月20日以降の延長もあり得る。希望が見えない」と不安な思いを語った。


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2025年3月14日(金)9:00
9:00

観光シーズン到来へ

観光協、来月6日海びらき   宮古島観光協会(吉井良介会長)は13日、同協会で記者会見し、今年の海びらきを4月6日に下地与那覇の前浜ビーチで開催すると発表した。「第47回サンゴの楽園未来まで 集まれ遊ぼう宮古島の海びらき」を皮切りに宮古島では本格的な…

2025年3月13日(木)9:00
9:00

各専門部が進捗状況報告

第39回トライ専門委全体会議   第39回全日本トライアスロン宮古島大会の第3回専門委員会全体会議が12日、市役所で開かれた。各専門部の部長らが集まり、事務局から取り組み経過や地震・津波発生など緊急時の対応などの説明を受けた。大会副実行委員長の久貝順…

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!