那覇閉鎖、宮古空港も影響/F15機滑走路逸脱事故
宮古-那覇 往復10便が欠航
航空自衛隊那覇基地所属のF15戦闘機が滑走路を逸脱し、同空港が緊急閉鎖されたことで19日、宮古-那覇の路線にも欠航などの影響が出た。日本トランスオーシャン航空(JTA)は同路線の往復2便、全日本空輸(ANA)は同4便、スカイマーク(SKY)で同4便が欠航し、約450人余りが宮古空港で足止めされた。また、那覇空港の緊急閉鎖に伴い、ANAの松山-那覇便が宮古空港に代替着陸(ダイバード)し、一時、宮古空港の駐機スポットは琉球エアーコミューター(RAC)の機材を含めて5機が同時に駐機するなどの事態が生じた。
宮古空港管理事務所によると、同空港の駐機スポットにB737型機が4機同時に待機する状態は極めてまれ。同空港では急患搬送などの不測の事態に備えて駐機スポットを1カ所空けておくのが通常で、ダイバード便の待機で同スポットは満杯の状態になった。
事故発生直前に那覇空港向け飛び立ったJTAとSKYの2機は緊急閉鎖の連絡を受けて宮古空港に引き返した。また、那覇空港から宮古空港にダイバードしたANA便は乗客を機内待機させて那覇空港閉鎖の解除を待った。
大阪航空局那覇空港事務所によれば、同空港の閉鎖は午後0時31分~午後2時6分までの約1時間半だったが、ダイヤの乱れが著しく、各航空会社が搭乗客を後発便に振り分けるなどの作業を続けているが、同空港の混乱は20日まで避けられない見通しだという。
法事のため帰省し、宮古空港で那覇への振り替え便を待っていた玉寄佳子さん(52)は「ほかの親族は朝の便で那覇に戻ったので問題なかったが、自分だけ取り残された。何時に出発できるか分からない」と話した。また、団体旅行で宮古観光に訪れた田村香子さん(31)は「那覇空港を自衛隊が使っているのを知らなかった。羽田まで帰らないといけないが、宮古では発券ができないらしい」と不安そうな表情で話していた。
空港閉鎖の原因となった同基地所属の同型機は今年7月にも沖縄本島沖合で墜落死亡事故が発生したほか、10月、12月にも部品落下事故などのトラブルを起こしており、県は同日、又吉進知事公室長名で、同基地に対し、事故の再発防止策を早急に講じるよう口頭での申し入れを行った。