「業種越え 一枚岩に」/OCVB安里会長
宮古観光「次の舞台へ」提言/就任記念し講演会、フォーラム
昨年6月に沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)の会長に就任した安里繁信氏の講演会や、安里氏とJTB沖縄の菊知良明社長とのフォーラム(主催・安里氏を激励する会)が16日、市内のホテルであった。安里氏の講演のテーマは「沖縄宮古観光のNEXT STAGEへ」。安里氏は「これからの観光には業種を越え、一枚岩になって靴底を減らし、宮古の良さを伝えることが求められている」と展望を示した。
安里氏は、ネクストステージに進むためには、これまでの歴史を総括したうえで、新しい市場や資源を地域から作り上げていかなければ、古里は生き残ることはできないと指摘。「大人がそうした後姿を見せることが、子どもたちの将来の夢を育むことにも結び付いていく」と考えを示した。
観光は自慢できる資源がなければ成り立たないと強調。自慢できる食べ物や自然、文化のある古里は、観光客を呼び込むだけでなく、子どもたちのUターンを促す力にもなるとした。
観光の街づくりに関して宮古は、ゾーニングがされていないとし、明確な線引きを求めた。
格安運賃航空会社の那覇-宮古線の参入に伴う航空3社の格安運賃に関しては、どう活用するかを地域で考えるべきだと助言した。
フォーラムは「宮古観光のネクストステージ」と題して行った。
菊知氏は、激安運賃に関してはアジアや西欧などとの利用率の比較から、今後伸びていくことに期待。人口の減少や、低経済成長の中での、今後の宮古観光については、海外に目を向けることも必要とし、外国から大勢の観光客を誘客できる可能性は大いにあるとした。
安里氏は「チャーター機の就航要請に、香港や中国などに一緒に行こう。そのための助成金は、引っ張り出す。実績を積まなければ、定期便はあり得ない」と今後を展望。国際空港の免許取得も促した。父が宮古出身の安里氏は「宮古のために何かやりたい。宮古の観光発展に、私を利用してほしい」と思いを伝えた。