糖度13・09度、基準下回る/宮糖多良間工場操業1週間
【多良間】宮古製糖多良間工場の2011~12年期のサトウキビ製糖操業は、15日の開始から1週間となった。20日現在の平均糖度は13・09度と、基準糖度帯(13・2~14・4度)を下回った。トン当たり農家手取額は、基準額の2万1502円を694円下回る2万808円。今期操業は、日照不足や台風の影響により、前期実績比約6300㌧(26%)の原料減産を見込むなど、厳しさが予想されている。同工場は晴れ続きや冷え込みによる、今後の糖度回復に期待している。
原料は、1053㌧搬入された。平均糖度(13・09度)は初日の13・17度より少し下がった。糖度が低くなっている理由には、日照不足や台風の影響のほかに、イネヨトウ幼虫の被害も挙げている。製糖期間近になっても、幼虫が茎を食害し、中には折れたキビも見られるという。
搬入された原料の糖度区分別の構成比は13・1度以下が49・37%。基準糖度帯(13・2~14・4度)が42・69%、14・5度以上7・94%と、約5割が基準以上となっている。最高糖度は、15・70度(トン当たり価格2万3560円)を記録した。
手刈りは23㌧で全体の原料に占める割合は、2・2%。ハーベスターなどの機械刈りが446㌧(42・4%)、枯れ葉を付けたままのキビを手斧で切り取って出荷する「無脱葉」が584㌧(55・4%)。多良間は他地区と比べ、機械化や作業の効率化が進んでいる。
同工場の今期の原料搬入は、前期実績より約6300㌧少ない1万7500㌧、平均反収は6・9㌧を見込んでいる。