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社会・全般
2012年1月27日(金)9:00

命と人権守られる社会を/井上さん薬害エイズで講演

講演会には大勢の市民が訪れ、話に耳を傾けた=24日、市働く女性の家

講演会には大勢の市民が訪れ、話に耳を傾けた=24日、市働く女性の家

 札幌市在住で「薬害エイズを考える会」代表の井上昌和さんと妻浅川身奈栄さんの講演会(主催・ハンセン病と人権市民ネットワーク宮古)が24日夕、市働く婦人の家であった。井上さんは命と健康、人権が守られる社会実現のために、みんなが自分の胸の内に差別・偏見が潜んでいないかを自らに問いかけてほしいと要望。薬害エイズ訴訟の原告として裁判闘争に関わった経験から「闘わなければ何もプラスは生み出せない。運動のないところに幸せはない」と強調した。


 血友病患者だった井上さんは非加熱製剤でHIV(エイズウイルス)に感染した。2人は学生時代に知り合い1994年に結婚。感染のことは話していなかったが、裁判の和解を機に96年、離婚覚悟で感染を告白したという。

 「夢にも思っていなかったので驚いた」という身奈栄さん。しかしその後の対応は冷静だった。「身近にいながら気付いてあげられなかった」と自らを責め、「自分が支えて一緒に生きていこう」と決意したという。

 北海道のHIV感染者の中で、実名を公表しているのは井上さん一人。「HIVで仕事も辞め、すべてを失った。遅ればせながら薬害被害者として生きていこうと公表した」と理由を述べた。

 身奈栄さんは「薬害は、社会的構造の中で作り出される。健康、命より企業、特定の個人の利益が優先され繰り返されてきた」と指摘した。

 井上さんはある病院に入院していた時、隔離のような差別を受けた。「この病院にいたら死んでしまう」と判断し、北海道大学病院に移った。同病院はほかの患者と分け隔てなく看病してくれた。井上さんはこの事例から、偏見には知識や理解不足が大きく関係していると指摘した。

 井上さんは「ハンセン病回復者と北海道を結ぶ会」の代表も務めるなど、人権活動に幅広く関わっている。


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