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環境・エコ 産業・経済
2010年9月7日(火)10:21

ベイト剤普及進む/市、夏植用6万5000袋に補助 

キビ夏植の畝間にまかれるプリンスベイト剤=6日、上野宮国
キビ夏植の畝間にまかれるプリンスベイト剤=6日、上野宮国

株出しや増収に効果
 サトウキビ根部の芽を食い荒らし、株の出を阻害しているハリガネムシに有効なプリンスベイト剤の普及が進んでいる。宮古島市が今年のキビ夏植用として受け付けたベイト剤は6万5686袋で、補助農薬数種類の合計袋数に占める割合は67.8%と、前年の20.2%より47.6ポイント伸びた。面積に換算すると2190㌶分。株出し促進や増収効果などが知られ、普及が進んだとみている。
 
 プリンスベイトは、ハリガネムシに有効な成分を含有した餌タイプの農薬。補助は2007年度の夏植から始まり、今年は4年目となった。補助農薬に占める割合の推移をみると、09年度夏植20.2%、同年度春植46.5%、10年度夏植が67.8%と右肩上がりだ。
 
 上野宮国の宮国春一さんは「使った畑は発芽率が高く、補植の手間が省ける」と効果を話した。

 
 普及に伴い株出面積が増え、現在、宮古島や来間島、池間島に育っている株出面積は213㌶と、前年に比べ79㌶(59%)の増加。宮糖城辺、沖糖宮古の両工場はベイト剤の効果を要因に挙げている。
 
 増収効果については、伊良部に設置した展示圃場の夏植調査(使用区反収13.7㌧、従来区10.6㌧)で明らかになった。
 
 ベイト剤の普及に力を注いできた県農業研究センターの新垣則雄研究主幹は「今後、宮古では株が青々と広がり、畑の景色が変わるだろう」と話している。
 
 市農政課の村吉順栄課長は「ベイト剤は、値段が高いがそれ以上の効果がある。株が立てば耕起や整地などの労働が要らない。年1回収穫によって所得も増える」と強調した。


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