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政治・行政 環境・エコ
2010年9月7日(火)10:23

中間報告は「基準値内」/新ごみ処理施設整備 環境アセスで市

水の汚染、景観は継続調査
 市環境施設整備室は6日、新ごみ処理施設整備に向けた環境影響評価(環境アセスメント)の中間報告を発表した。施設の整備が地下水や周辺環境にどのような影響を及ぼすかなど11項目の調査や予測などで「基準値内」とし「特に問題ない」と説明した。水の汚れや景観など10項目については「調査継続中」と述べた。調査終了は来年3月、その後準備書を作成し広告・縦覧した後、住民説明会、評価書作成を経て、2013年度着工を目指す。 
 同評価方法書への知事意見を踏まえて実施。1年間掛けて①大気質②騒音③振動④悪臭⑤地下水の水質⑥土壌の汚染-など21項目を調査する。
 
 中間報告は今年1月28~2月3日までの冬期と、4月7~13日までの春期に調査したもの。
 
 それによると、ダイオキシン類は「すべての地点において環境基準を満足している」、悪臭については「特定悪臭物質については敷地境界上での基準値を下回り、すべての項目で定量下限値未満である」、地下水の水質については「すべての地点において環境基準および水道水質基準を満足している」、土壌の汚染については「事業予定地におけるダイオキシン類は、他の地点よりも高い値を示しているが、すべての調査地点において各項目とも環境基準以下である」などと評価。総評として「特に問題なし」としている。
 
 今後、夏(7~9月)と秋(10~11月)の調査・報告が行われる。
 
 知事意見書では、建設予定地が地下水の流域境界付近で、土地の改変や排水による地下浸透への影響を受けやすい場所であることを指摘。また、予定地周辺には住宅、福祉施設、学校等が点在していることから、環境影響評価の実施については慎重かつきめ細かな調査、予測、評価を行う必要があるとしている。
 
 新ごみ処理施設は、既存施設(平良西仲宗根)が築後30年以上が経過し老朽化が進展、処理能力も低下していることから整備する。
 
 計画では、既存施設に隣接する市有地にストーカー方式・准連続燃焼方式を採用し、処理能力は1日(16時間稼働)63㌧。資源ごみなどの処理施設や展示室、視聴覚室などを設置するリサイクルプラザも既存施設の撤去跡地に併設する。
 
 新ごみ処理施設整備の事業費は、リサイクルプラザも含めて約56億円。
 
 同施設の整備をめぐっては、予定地周辺の一部住民らが、地下水や生活環境への影響が懸念されるなどとして市に予定地の変更を求めるなど根強い反対がある。
 
 下地敏彦市長は「環境アセスメントの調査結果を踏まえ、検討する」との方針を示している。
 
 環境影響評価は市から7980万円で委託を受けた日建技術コンサルタント九州支社が実施した。


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