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社会・全般
2013年10月22日(火)9:00

DV保護命令発令が倍増/宮古福祉保健所管内

10月現在で既に5件/積極的な相談呼び掛け

 宮古福祉保健所管内におけるDV(ドメスティックバイオレンス)の保護命令の件数が今年度大幅に増加していることが同所のまとめで分かった。2011、12年度と年間2件だった命令件数が13年度は10月21日現在ですでに5件。それ以外にも2件がいったんは申し立てられ取り下げられている。さらに県女性相談所に一時保護された件数も10月21日現在で8件と昨年度、一昨年度の3件をすでに上回っている。こうした状況を受け同所では被害に遭った場合の積極的な相談を呼び掛けている。

 保護命令制度とは、被害者の申し立てにより地方裁判所が加害者に対して同居している住居からの撤去、被害者への接近禁止(同居する子や親族等に対しても発令可能)、一定の電話や電子メール等の禁止を命じることができる。

 宮古管内では、過去5年間で2009年に8件あったが10年度は0件、11、12年度はそれぞれ2件となっていた。

 しかし、今年度は10月21日現在ですでに5件の命令が出されおり、09年の8件を上回る可能性がある。

 また、被害者からの相談を受けて一時的に県女性相談所が保護する一時保護も10月21日現在ですでに8件となり、過去5年間では最も多い数値となっている。

 一時保護とは、暴力を避けるために家を出たいと思っていても、加害者に知られずに身を寄せる場所が無い場合に、被害者が一時的に避難する手段。

 DVについて、同保健所は「保健所内に宮古配偶者暴力相談支援センターが設置されており、各種相談、情報提供を行っている。DVは犯罪。解決の糸口が見いだせず悩んでいる場合は気軽に相談に訪れてほしい」と呼び掛けている。

 そのほか、同所ではDVの被害を受けていてもなかなか逃げ出せないケースがあることも指摘する。

 その理由としては▽脅しによる恐怖(暴力がエスカレートすることへの恐怖)▽女性が経済力を持ちにくい社会▽暴力を受け続けると問題能力が奪われる▽社会の偏見-を挙げた。

 同所は「対等な人間関係の構築を阻害するような言動はすべてDV。被害者が力を取り戻していく一歩は『相談すること』『人の力を借りること』。DV問題は1人でこっそり解決することはできない」と訴え、積極的な相談を呼び掛けている。

 宮古配偶者暴力相談支援センターの連絡先は電話0980・72・3132。受付時間は午前8時30分から午後5時15分(土、日、祝祭日除く)。

 DVについては、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律の一部を改正する法律」が今年6月に成立し、7月に交付された。来年1月3日に施行される。

 今回の改正では、生活の本拠を共にする交際相手からの暴力およびその被害者についても、配偶者からの暴力およびその被害者に準じて、法の適用対象となった。


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