イネヨトウ根絶へ/キビ糖業振興会
来年春本島で一斉防除
サトウキビの害虫イネヨトウを根絶しようと、宮古地区さとうきび糖業振興会(会長・下地敏彦市長)は6日、JAおきなわ宮古地区本部2階大ホールで宮古島イネヨトウ防除原料員説明会を開いた。沖縄製糖や宮古製糖のキビ原料員など約80人が参加。宮古本島で来年2~3月ごろに初めて実施される一斉防除に向けての取り組みを確認した。防除対象面積や防除費用については、今後県・国と調整した上で決定する方針。
冒頭、同会副会長の砂川玄悠沖縄製糖専務は「糖業は、いかにして生産量を確保して製糖工場の稼働率を上げるかが課題。そのためにはスタートラインの生産量を上げなければならない。イネヨトウを防除することで、反収は1㌧から1・5㌧増産すると思う」と述べた。
その上で「効果的な防除を上げるには、農家を引っ張っていく皆さんの力がどうしても必要」と協力を求めた。
イネヨトウは交信かく乱法で一斉防除していく。害虫の雌が放出する性フェロモンと同じ合成のフェロモンを大量に空気中に放出し、フェロモンを頼りに雌を探す雄の行動を邪魔し、交尾を不可能にさせる。雌1匹当たり400~700個を産卵すると言われ、雌には産卵させないで防除する。