今期産マンゴー 32.6%増の126トン/5割以上加工用へ
JA取扱量 品質管理に課題も
JAおきなわの宮古島産マンゴー取扱量が7日現在126㌧に達し、見込み量を大きく上回っている。この段階で前期比32・6%増の実績だ。ただ、搬入されるマンゴーの5割以上が規格外の加工品用として処理されており、品質の面で課題を残す。JA宮古地区営農センター農産部では「今年は特に病害虫被害のマンゴーが多い」と指摘し、品質管理の徹底を促している。
JAの今期取り扱い見込み量は約70㌧。開花の状況などを見て当初の115㌧から下方修正していた。
しかし、収穫が始まると予想を上回るペースで搬入され、最終的には130㌧以上になる見通しだ。
JAで取り扱うマンゴーは、4月に供用を開始した新しい集出荷施設に搬入されている。6月中旬から取り扱いを開始し、今月7日現在で約130戸の農家が搬入している。
集荷したマンゴーは、人の目で果実の状態を識別した後、選果機で糖度やサイズを測定する。人の目で見て規格外であったり、糖度が12度以下だったりした場合は果実として市場に出回ることはなく、加工品用として別に回されている。
このようにして加工用扱いとなったマンゴーは7日現在で68㌧に及び、取扱量の5割を超えている。前期の加工用は全体の2割にとどまっていることから、実績ベースで加工品用が増えていることが分かる。
JAは、「今期は横に太らないマンゴーが多く、尻の部分が青いままの果実も多い傾向にある」と品質面の課題を指摘した。
マンゴーは、果実のまま市場に出す方が収入面はプラスになるため、農家所得の向上を考えれば加工用の増加は好ましくない。
品質は天候にも左右されるが、ブランドの確立に向けては島外に出荷するマンゴーの品質はばらつきのない統一性が求められる。
JAは、徹底した栽培管理に伴う市場価値の高いマンゴー生産を農家に促している。原則的に①赤いマンゴーをつくる②ポトリ果は持ち込まない③病害虫や病気に注意する-の基本を守るよう呼び掛けている。