527柱のみ霊に哀悼の意/宮古南静園
関係者参列し慰霊祭
旧盆入りの8日、国立療養所・宮古南静園(新城日出郎園長)の慰霊祭が、同園の納骨堂で行われた。入所者や園の職員ほか関係者多数が参列し、同園で死去した527柱のみ霊に深い哀悼の意をささげた。
新城園長は「昨年亡くなられた3人の皆さまのご冥福をお祈りいたします。そして、これまでに亡くなられた524柱のみ霊に哀悼の誠を捧げます」と哀悼の辞を朗読した。
慰霊祭は午前10時から行われた。参列者は全員で黙とうをささげ、祭壇に花を供え、527柱と国の強制堕胎で生まれることがなかった水子のみ霊の冥福を祈った。
新城園長はさらに「病による苦しみだけではなく、その他のさまざまな苦痛、苦悩を背負わなければいけなかった実情を顧みるとき、私には語る言葉が見つかりません。しかし、なぜこのような悲劇が起きたのか、その実態と原因をさまざまな側面から調査究明していく必要性を痛切に感じる」と述べた。
南静園入所者の自治会連絡員を務める豊見山一雄さんは「現在、入所者は72人、で平均年齢も84・4歳と高齢化が進んでいる。ハンセン病強制隔離の実態と歴史を後世に語り継ぐために、その中核となる歴史資料館の設置に向け、資料収集などを支援してくれている団体の協力で進めている」と話した。