市教委 見直し含め検討へ
対象住民が強い反発/来年導入予定の新学校区で
市教育委員会が来年4月から導入予定の新しい学校区編成案についての説明会が23日、市中央公民館で開催された。新校区案について、変更になる対象校区の住民からは強い反発の意見が出された。今回の意見を踏まえて宮國博教育長は今後、教育委員会の中で協議し、答申案の見直しも含めて再度、検討、協議する方針を示した。
今回見直しとなった校区案は、児童の減少が続く北学区と逆に児童増加が見込まれる久松学区を見据えて、新校区設定を「幹線道路」「補助幹線道路」を境界としながら設定した。
北学区については、将来的にも安定的に児童数を確保する観点から「南西里」の一区(平一校区)と、団地があり安定的に児童数の確保が見込まれる二区(南校区)を組み入れた。
また、久松学区については国道390号線で区切る案で児童数増加に対応する内容となっている。
現在の児童数で見ると各校区の児童数は平一と南が500人台で東が400人台。北は最も少なく200人台だが、新しい区割りでは4校とも450~500人規模となり、久松は300人弱となっている。
示された案について「南西里」の住民からは「北小に通学するのに他の学区を通ること自体が不自然。さらに北中学校への通学についてもかなり遠くなる。現在の生活圏とは全く違う場所に通うことになり生活にも影響が出る」との意見が出された。
また、久松学区の住民からも区割りの変更で児童数が減らされることに対する強い不満の意見が出された。
その他にも、兄弟、姉妹と別の学校に行くことに対する不満なども出された。
これに対して市教委は「答申の付帯意見にも示されている通り『通学指定校変更申請への適宜な対応』とあるように校区変更は十分に可能なので心配しないでほしい」と説明した。
住民から新校区案に対する不安や不満の意見が相次いだことを受けて、宮國教育長は「教育委員会にも今回出た意見を示して議論し、再度対象学区の住民の皆さん説明したい」と述べた。
また、今後についても市教委で答申案を見直す方法や校区審議会を再度開催する方法などを含め、今回示された案を見直す可能性も示唆した。
今回の案を答申した校区審議会からの付帯意見としては「校区編成に伴う通学路の安心・安全の確保」「校区拡大に伴う指導上の配慮」「通学指定校変更申請への適宜な対応」「審議会案に対する市民の理解と周知」-が示されている。