砂山ビーチで啓発パンフ配布/海上保安署
相次ぐ水難事故受け
平良荷川取の砂山ビーチで、7月10日に観光客の男性2人が游泳中に溺れて搬送先の病院で亡くなり、また8月14日に同じく女性2人が溺れ病院で死亡が確認された2件の水難事故を受け、宮古島海上保安署(山本雅司署長)は25日、同ビーチで水難事故防止の啓発パンフレットを配布し、ライフジャケットの着用やシュノーケリングの基本的使用方法などをアピールした。4人は波浪注意報が発令中に游泳し、事故に遭った。
砂浜ビーチの波打ち際は弓状の地形。左側沖に伊良部島が位置し、右手遠方は宮古本島北部。最近波打ち際から右側海域にプラスチック製浮き球11個をロープでつないだブイ(浮標)が設置され、観光客らはブイ内側の水深2㍍以内で楽しんでいる。
保安署の署員らは、観光客らに「シュノーケリングの注意点」などと書かれたパンフレットを配った。安全・安心・快適に海のレジャーを楽しむよう促した。 水難事故の1件目は、7月10日午前11時すぎに発生し、神奈川県在の男性2人は搬送先の病院で死亡した。事故当時は台風8号の影響で海上はしけており、波浪注意報が発令されていた。
2件目は、8月14日午後4時すぎに起こり、東京都在の女性2人は心肺停止の状態で病院に運ばれたが、死亡が確認された。事故当時は、波が高く波浪注意報が出されていた。
2カ月連続水難事故が相次いだ問題で、市水難事故防止推進協議会(会長・下地敏彦市長)は16日から砂山ビーチ沿岸の潮の流れや海底地形などを調査している。
23日には砂山ビーチ入口に立て看板を設置。「游泳・シュノーケリング中の注意事項」として7点を掲示している。そのうち一点には「台風、波浪、高潮などの警報・注意報が発令された場合は、絶対に海に入らない」と警鐘を鳴らしている。