「せつ丸」が初入港/平良港
那覇-高雄に航路新設/南西海運の新造貨物船
南西海運の新造貨物船「せつ丸」(3409㌧)が27日朝、平良港に初入港した。多くの関係者が出席し、新造船の就航を祝うとともに航海安全を祈願した。航路は新たに台湾・高雄を加えた那覇-宮古-石垣-基隆(台湾)-廈門(アモイ・中国)-高雄(台湾)にそれぞれ就航する。全長107・2㍍、全幅15・8㍍で乗組員数は船長以下10人。同日は一般公開も行われ、親子連れなどが普段はなかなか見られない船内を興味深そうに見て回った。
「せつ丸」は旧せつ丸(1484㌧)の代替船で、一般貨物から冷凍・冷蔵品、建築資材、家電製品、生活物資などあらゆる貨物に対応する。
アジアの中でも有数のハブ港である台湾・高雄に就航させることで、沖縄のアジアを結ぶ架け橋になると期待されている。
平良港で行われた祝賀会で南西海運の松本義幸副社長は「これだけ多くの貨物を積載できたのは皆さんのおかげと感謝している。今後ともよろしくお願いしたい」とあいさつした。
来賓として出席した下地敏彦市長は「市は食料品や生活用品など、ほとんどの生活物資を海運流通に委ねている。新造船は本市の物流サービスの向上に寄与してくれると期待している」と述べた。
沖縄振興開発金融公庫宮古支店の中山道哉支店長が乾杯の音頭を取った。
祝賀会の冒頭「せつ丸」の玉城建船長と国頭広次機関長に花束が贈呈された。
「せつ丸」の船体は鮮やかなオレンジ色。午前8時すぎからの見学会には、関係者や子供たちが大勢訪れ、真新しい貨物船内を見学した。
艦橋まで登った奥平光君(平良第一小3年)は「とても高いし、すごく大きいので驚いた」と話した。
同船は祝賀会の後、荷役作業を行い、この日の午前に石垣市に向け出港した。