狩俣さん最優秀賞/交通安全意見発表大会
高齢者目線で提言/正しいマナーやルール訴え
高齢者交通安全意見発表大会(主催・市老人クラブ連合会など)が28日、平良老人福祉センターで行われ、「自分さえよければ 交通マナーの欠如が事故を招く」と題し発表した狩俣武則さん(平良支部)が最優秀賞に選ばれた。会場には大勢の高齢者が参加し耳を傾けた。
大会には平良、城辺、下地の各支部から5人が登壇。交通ルールやマナーについて、自分の身近に起こった出来事や普段から考えていることなどを高齢者の目線で訴えた。
最優秀賞に選ばれた狩俣さんは、徐行運転に対する日本とアメリカの違いや、アメリカ旅行中、スクールバスの乗降の際に後続車や対向車がバスの前後約50㍍で停止する光景を目の当たりにした感想を発表。「アメリカという国がいかに子供の生命を交通事故から守ろうとしている一例」と紹介した。
その上で狩俣さんは、宮古島市で現在進められている学校統廃合で「スクールバスが必ず必要になると思う」と指摘。「スクールバスに対するアメリカの事例を、他の自治体に先駆けて検討してみる必要がある」と提言した。
審査員からは、宮古だけでなくアメリカの交通事情を紹介するなどグローバルな視点で問題点を捉え、学校統廃合におけるスクールバス導入に向けての提言を行ったことが高く評価された。
宮古島市でも高齢化社会の進展で、運転免許を保有する60歳以上の人が増えている。これに伴い、高齢者の交通死亡事故も増加している。
意見発表大会は、高齢者自らが自身の考えを発表することで、高齢者に対して交通安全意識の普及、浸透を図り交通事故を未然に防ごうと実施した。
優秀賞は次の皆さん。(敬称略)
与那覇秀夫(平良支部)「いつまでも安全運転を続けるために」▽砂川光枝(城辺支部)「無理のない運転で交通安全」▽上地信彦(下地支部)「思いやり、譲り合いで交通安全」▽上原正行(平良支部)「世界の願い交通安全」