投開票まで1カ月/県知事選
4氏〝拠点〟開設/選挙戦へ準備加速
【那覇支社】任期満了に伴う県知事選挙(10月30日告示、11月16日投開票)まで1カ月と迫った。立候補を表明しているのは現職で3期目を目指す仲井真弘多氏(75)、前那覇市長の翁長雄志氏(64)、元防災・郵政民営化担当相の下地幹郎氏(53)、元参院議員の喜納昌吉氏(66)。4氏は各後援会組織の主導のもと、30日の告示に向けて、各市町村での事務所開きを行うなど取り組みを本格化している。
今知事選は米軍普天間飛行場の名護市辺野古キャンプシュワブ沖合への政府移設案の是非を最大争点に行われる。出馬表明した4氏の支持政党や経済労働団体なども動きを活発化させている。
辺野古移設を容認した現職の仲井真氏は15日夕、後援会沖縄市支部の「女性の集い」に出席し、選挙に向けて支持を訴えた。16日には嘉手納、うるま市の石川、具志川、与勝の各支部の事務所開きを行った。17日には沖縄本島周辺離島の渡嘉敷、座間味、渡名喜、粟国の4島をヘリをチャーターし回る計画だ。18日には那覇市内のホテルで政策発表を行った後、宮古入りし下地敏彦市長の就任祝賀会に出席する予定だ。
翁長氏は那覇市議会自民党会派の「新風会」と野党勢力から強い支持を受け、辺野古移設に反対の姿勢を示し出馬表明した。15日には政府案移設先の名護市で後援会主催の「女性大会」を開き支持を訴えた。16日は那覇市民会館で開かれる共産党主催の「知事選勝利をめざす集い」に出席し、志位和夫委員長らの応援を受ける。18日は県選出参議院議員の糸数慶子氏の激励会に出席。11月4日に宮古入りし個人演説会を開く。
普天間辺野古移設の是非は「県民投票で行うべきだ」として出馬表明した下地氏は15日、北谷町、嘉手納町などの沖縄本島中部地域で街宣活動を行った。朝の地域清掃活動から開始し、自転車や徒歩で各所を回り支持を訴えている。16日は与那原町などの本島南部地域、17日には名護市、18日は沖縄市などで支持を訴え、19日は那覇大綱引き会場で支持を訴える。宮古へは告示翌日の31日に入り、総決起大会の開催を予定している。
喜納氏は民主党県連の常任幹事会決定を受けて、9月24日に県知事選への出馬表明を行った。普天間の辺野古移設に対して、県知事の辺野古埋め立て承認そのものを「撤回すべき」としている。民主党本部は14日の常任幹事会で、知事選に出馬表明した喜納氏を除籍(除名)処分することを決めた。これにより喜納氏は無所属での立候補となる。後援会では告示日の30日は南城市の久高島で第一声を上げ、県知事選に臨む。
4氏ともに19日には日本青年会議所沖縄ブロック協議会(保田盛清士会長)が主催する県知事選公開討論会に出席する予定だ。