捕獲数は187万匹/きび土壌害虫防除推進協
前年比23%減 誘殺灯で着実な成果
2014年度さとうきび土壌害虫防除推進協議会が2日午後、県宮古合同庁舎で開かれた。同年度に捕獲されたアオドウガネは前年に比べて23%減の187万1920匹であることを確認し、15年度の防除計画を承認した。捕獲数は年々減少しており、宮古本島での捕獲数は08年時と比較して28%にまで減少。個体群の密度減少の成果が顕著に表れている。
14年度は地区全体で可動式1533基、固定式297基の誘殺灯を設置。宮古本島は5月1日から7月31日、伊良部島は5月11日から7月31日、多良間島では5月20日から7月30日の期間でそれぞれ稼働させた。
この結果、固定式誘殺灯で45万5400匹、可動式で141万6520匹のアオドウガネを捕獲した。
地域別に見ると宮古本島で145万7510匹(前年比34%減)、伊良部島で40万8230匹(同比209%増)、多良間島では9280匹(同比58%減)という捕獲実績だった。
宮古本島、多良間島がそれぞれ減少する中、伊良部島だけが増加している理由の詳細は不明。ただ「被害が生じない程度に個体数は減少している」として大きな問題はないとした。
幼虫密度の分析結果も示された。今年1月に宮古本島、伊良部島、多良間島のそれぞれで掘り取り調査を行って幼虫密度を調べた結果、防除後6年で宮古本島で91%の減少が見られたほか、伊良部島でも90%、多良間島でも73%の減少が認められたという。
協議会ではこれらの実績を確認した上で15年度の防除計画を審議。さらに効果的な捕獲作業の実施に向けて認識を共有した。
15年度は、固定式297基、可動式1553基の誘殺灯で捕獲作業を行う。実施時期は宮古本島と伊良部島が5月上旬から7月下旬まで、多良間島では4月下旬から7月下旬にかけて実施することを決めた。