堀豊新司令が着任/宮古島分屯基地
「南西防衛に取り組む」
航空自衛隊宮古島分屯基地司令・第53警戒隊長の堀豊2等空佐が9日、宮古毎日新聞社を訪れ、1日付で同基地司令に着任したと述べ、「南西域防衛の最前線としての自覚を持って任務に取り組んでいく」と抱負を語った。
宮古島市での勤務は初。「南西域においては、尖閣諸島問題や陸上自衛隊の展開など解決すべきことがある。私もいろいろな意味でお手伝いしたい」と語った。
陸上自衛隊配備計画で賛否両論が渦巻いているが「詳細を知らないがゆえに想像してしまい、われわれが思っている以上に心配する場合もある」と指摘。「自衛隊を誘致、展開するための意義を、機会あれば私の方からも積極的に市民に説明していきたい」と話した。
陸自については「領土の保全、地域の防災という観点からも非常に有意義だと、個人的には考えている」と述べ「陸上自衛隊が展開してくれば、互いに協働しながら任務を遂行することになるだろう」と話した。
「基地があることによって狙われるという議論もあるが、日本全国でみれば防衛上の観点から基地はどこにもある。そこが狙われているかという議論は論理の飛躍だと思う」と語った。
尖閣諸島周辺の接続水域に、中国海警局の船や中国漁船が航行していることについては「航空自衛隊としては厳正に粛々と対応していく。水面の事ではあるが、われわれとしては情報を共有しながら適切な対応を取っていくことになる」と話した。
パイロットとして約30年間、主にF15戦闘機を操縦してきたという。
前任は、今年1月に新設された那覇基地第9航空団の監理部長。長崎県佐世保出身の52歳。
祖母は石垣島出身で「ウチナーンチュの血が混じっており、沖縄に対する愛着がある」と話した。
本社の平良覚社長が対応した。