05/20
2025
Tue
旧暦:4月23日 友引 己 
教育・文化
2016年9月11日(日)9:06

棒振りで島の繁栄祈願/来間ヤーマスプナカ

雨乞い座で盛大に祝宴


五穀豊穣、無病息災、子孫繁栄を願って勇ましい棒振りを披露するスムリャーの男性ら=10日、来間島の雨乞い座

五穀豊穣、無病息災、子孫繁栄を願って勇ましい棒振りを披露するスムリャーの男性ら=10日、来間島の雨乞い座

 下地来間島の伝統行事「ヤーマスプナカ」は2日目の10日、「雨乞い座」と呼ばれる広場で、3兄弟の一族が棒振りを披露するなど、盛大に祝宴を催した。地元の人たちや郷友会のメンバーらも駆け付けて五穀豊穣、無病息災、子孫繁栄を共に願った。

 心配された雨も上がり、午後2時ごろには雨乞い座にそろいの衣装を着た老若男女が集合した。

 3兄弟の長男スムリャーブナカ、次男ウプヤーブナカ、三男ヤーマスヤーブナカの順に勇ましい棒振りが披露されると、地元の人や観光客から大きな拍手が沸いた。

 華やかな衣装に身を包んだ女性たちも、優雅な踊りを披露。来間小学校の児童5人も息の合った太鼓演舞で祭りに花を添えた。

 踊りは約1時間30分続き、最後は参加者全員でクイチャーを踊って締めくくった。

 300年の歴史があるといわれるヤーマスプナカ。この日は、島を離れた人たちも駆け付けて、大いににぎわった。

 冒頭、あいさつした来間得良部落会長は、少子高齢化で島の人口は年々減少している状況を指摘。その上で「我々はこの島の伝統文化を引き継ぐ義務がある。心を一つにすることで、来間島は水の流れのごとく隆々発展する」と述べた。

 在沖来間郷友会の洲鎌武夫会長と、八重山在来間郷友会の砂川純一さんは「ふるさとの先輩たちが島を守って発展させていることを実感した」と共に喜びのあいさつを行った。

 今年4月に来間小に赴任した砂川茂和校長は「こんなに多くの人が参加するとは。出し物も多くてびっくりした」と話した。

 同校は、地域とのつながりを深めるため、島の伝統行事の「ムスヌン(害虫払い)」「ヤーマスプナカ」「敬老会」には全児童が参加することになっているという。

 千葉県から観光で訪れ、地元の人たちと一緒にクイチャーを踊った松井勇太さん(23)は「島全体で祭りを盛り上げているのが分かる。良い思い出ができた」と笑顔だった。

 今年は喪中の家が多いため、パレードは中止にしたという。


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2025年5月15日(木)9:00
9:00

ガイドライン認証制度推進/サスティナブルツーリズム連絡会

持続可能な島・観光と環境の両立のためのガイドライン周知・運用などに取り組む、宮古島サスティナブルツーリズム連絡会の2025年度第1回連絡会が14日、宮古島ICT交流センター(旧下地庁舎)で行われた。関係団体の代表者が今年度上半期などの取り組みについて意見交換し…

2025年5月14日(水)9:00
9:00

「魅力的観光地の地位確立」

入域観光客数過去最高で見解/市長定例会見   嘉数登市長は13日、市役所で定例記者会見を開き、2024年度入域観光客数(推計値)が119万3000人となり、過去最高を更新(既報)したことを踏まえ「本市が国内外から注目される魅力的な観光地として地位を確…

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!