09/17
2024
Tue
旧暦:8月14日 先負 癸 
環境・エコ
2017年3月3日(金)9:05

サンゴ白化 八重干瀬で70%超

宮古島周辺は68%/高水温影響、被度も減少

 八重干瀬におけるサンゴの平均白化率が70・1%に及ぶことが環境省の調査で分かった。平均死亡率は68%。一部では、サンゴの病気の一つに挙げられるホワイトシンドロームが確認された。宮古島周辺のサンゴにおける平均白化率は69%だった。サンゴの被度もそれぞれ減少した。

 白化率は、「モニタリングサイト1000サンゴ礁調査」の2016年度結果速報で分かった。環境省が全国約1000カ所に設置したモニタリングサイトのデータを集計した。

 高水温が原因とみられる白化現象は、奄美群島から八重山諸島にかけて広い海域で確認された。

 調査範囲において、50%以上の白化率を示したサイトは8地点。宮古島周辺と八重干瀬の白化率は70%前後の高い数字となった。

 石垣島と西表島の間に広がる日本最大のサンゴ礁海域では、90%以上の白化が確認されている。

 白化によるサンゴの平均死亡率は前年度の調査結果を大幅に上回った。前年度の調査で事例がなかった八重干瀬では68%という高い死亡率が出ている。

 宮古島周辺の死亡率は30%にとどまるが、実態はこの数字以上が死亡しているとみられる。調査結果に昨年9月時点のデータが混在しているためだ。調査を担当した宮古島市の梶原健次さんによると、本年度のサンゴは10月以降に死亡するケースが多いという。このため、9月の調査時には生きていたとしても、その後に死亡したサンゴが少なからずあるとみている。

 調査地の海底に占める生きたサンゴの面積の割合となる被度も減少した。宮古島周辺は前年度の27%から18%に、八重干瀬は35%から9%までダウンした。

 八重干瀬で確認されたホワイトシンドロームも懸念材料だ。感染症の一種で白化と同じようにサンゴが白くなる病気だが、海水温等の条件次第では回復する白化現象と違い、ホワイトシンドロームにかかると壊死して回復しない。

 梶原さんは「例年より発生の割合が多い」と話しており、注視が必要だ。

 サンゴの白化現象は高水温が原因と考えられ、防ぐには温暖化と水質汚染の防止が必要とされる。

 宮古島周辺では、昨年7月下旬から9月上旬にかけて、ほとんど30度を超える水温が観測されている。


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2024年9月14日(土)9:00
9:00

仙台からチャーター便

ツアー客123人来島/JTA   日本トランスオーシャン航空(JTA)が運航する仙台-宮古チャーター便が13日、宮古空港に到着した。ツアー客ら123人が16日まで滞在し、宮古観光を満喫する。

2024年9月10日(火)9:00
9:00

きょうから八月踊り

多良間 初日は仲筋字会 国の重要無形民俗文化財に指定されている多良間島の八月踊りが10日から始まる。初日は仲筋字会が土原(ンタバル)御願所で「正日」を行い、塩川の住民を招いて華やかな組踊などを披露する。祭りは12日までの3日間。

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!