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社会・全般
2009年8月7日(金)21:16

新しい拠点に夢ふくらむ/わかば自立支援センター

地域活動支援センター若葉

生産活動で手芸なども盛ん。クラフトづくりに励む

生産活動で手芸なども盛ん。クラフトづくりに励む

 地域活動支援センターとして10年前スタートした「若葉」は、障がい者自立支援法が変わった2006年10月から新たに「わかば自立支援センター」として、自立・生活訓練にも力を入れていく。これまで、特定の場所がなく、転々としてきた。今年に入り使用していた旧宮古広域圏事務組合の建物が老朽化したことにより、同じ敷地内で障がい者自立支援基盤整備補助金を活用して建物を新築、去る6月に落成祝いを行った。理事長の下地徹さんは「利用者と家族に喜んでもらえる施設にしていきたい。今後は、親亡き後の障がい者が安心して暮らせるグループホームの整備にも力を入れていきたい」と話す。  
 自立支援センターは、精神障がいをもつ人たちが、病院や入所施設を退院、退所し、自立した日常生活や社会生活を営むことができるよう、定められた期間、身体機能や生活能力向上のために必要な訓練などが受けられる場所。これまで、法定外の無認可施設として「小規模作業所」と呼ばれてきたが、新しい制度により、第二種社会福祉事業所としてNPO法人格が必要となった。「わかば」と「若葉」は「NPO法人すこやかネット」として運営される。
 現在「わかば」の利用者は25人。主な活動は、4月に鯉のぼり見学、5月にヒマワリ畑見学・絵手紙教室・お誕生会、、6月に3障がい者スポーツ大会、7月に「わかば祭り」、8月にバーベキュー会、9月にソフトバレー交流会、10月に「わかばレクリエーション会」、11月に精神保健福祉月間行事、12月にイルミネーション見学、1月に新年会、2月に3障がい者カラオケ大会、3月にアーサ採りなど、毎月盛りだくさんの予定が組まれる。
 生活訓練と社会との交流促進を目的とし、創作活動(絵手紙、手芸など)、生産活動(農作業、EM肥料作り)も盛ん。中でも、生ごみを処理したEMボカシの有機肥料「わかばちゃん」は人気があり、市内の店頭などでも販売されるようになった。施設長の砂川久美子さんは「一人ひとりの症状を踏まえながら、みんなで仲良くやれることを考えていきたい」と話す。午前9時から送迎が始まり、10時から活動、午後3時には帰宅する。
 
 
「将来、グループホームを」理事長 下地徹さん

 創作や生産活動を中心に運営してきた「地域活動支援センター若葉」を、生活訓練を目指す「わかば自立支援センター」の事業を取り入れ、NPO法人すこやかネットとして新たな拠点づくりに奔走した下地さん(青潮園施設長)。「若葉は、ちゃんとした活動拠点がなく、これまでに4回の移動を余儀なくされた。同じ福祉施設を見るものとして何とかしたいと思った」
 「宮古での精神障がい者は通院している人だけでも762人はいる。親にとってみれば、こうした子の将来が心配だ。いつか、年老いた親に、私が死ぬ時はこの子も一緒だ、と言われ、親の不安がいかばかりかと思った。この敷地内に連動してグループホームを造ることができたらと考えている」と将来の構想も。
 
「わかばのカラーを」施設長 砂川久美子さん
 砂川さんが、これまで「若葉」を引っ張ってきた橋本ヨシ子所長と変わったのは昨年4月から。これまで、国の機関、厚生労働省の介護労務安定センター沖縄支部に十数年勤務していた。「老人施設関係の労務管理の仕事で、宮古でもヘルパー養成の講習会をもつなど地元とかかわってきたが、今回は郷里のために働きたいという思いで帰ってきた」と話す。
 「利用者には、家に引きこもらないでセンターを活用し仲間づくりをしてほしい。そのためには、この施設が楽しいと思える場所にしなくてはならない。わかばらしいカラーをつくっていくために、今何ができるか模索中です」とにこやかに話す。


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