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社会・全般
2010年9月20日(月)17:29

十五夜

 竹の中から生まれたかぐや姫は広く知られている。竹取翁に育てられたかぐや姫は、貴族やみかどに求婚されるが断り続け、8月日満月の夜、月の世界に帰る。千年余前のロマンに満ちた物語だ


▼ 宮古では「アカリヤニザ」の伝説を伝える。月と天の神は、人間に常世の命をつながせようとアカリヤニザを下界に使わした。一つの桶には永久の命をつなぐ「スディ水」が、もう一つの桶には死んで再生できない「スニ水」を入れてある。長い道程なのでアカリヤニザは休憩し放尿した


▼ その間に蛇がスディ水を浴びてしまった。驚き悩んだアカリヤニザは人間にスニ水を浴びせた。天上にもどり事の子細(しさい)を報告。怒りの天帝はアカリヤニザに桶を担がせたまま月の世界に立たせた


▼ アカリヤニザは人間に蘇生の道を得させるため、毎年節(シツ)の夜にスディ水をくんで下界にまき散らす。それで節の夜は小雨が降るといわれる。節の夜は産井の水を浴びると若返るといわれる。これを「若水」という


▼ 『宮古史伝』の著者慶世村恒任はこの伝説をロシアの学者ネフスキーに語る。ネフスキーは「月と不死」を著し世間に紹介した。子どものころ、月ではうさぎが杵をついているんだと言われ、そのように見えたものだ


▼ 満月の夜は庭で食事をしたという体験者もいる。ユートピア的な風景だ。今や人間が月を往来、滞在する時代だ。それでも中秋の名月はロマンを感じさせる。明後日は十五夜だ。読者はあの名月に何を思い、何を感ずるのだろうか。


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