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社会・全般
2010年11月26日(金)23:45

TPPⅡ(行雲流水)

 宮古島市議会は、環太平洋連携協定(TPP)への参加反対を表明した。時宜を得た決議だ。東京のマスコミ論調が「参加賛成」に傾きつつあるなかで、サトウキビ農家の不安は募るばかりだった


▼国内産糖の内外価格差(コスト格差)は、てんさい糖が約2倍、甘しゃ糖が約6倍(農水省資料。平成21年)。輸入が完全自由化されると、国内産糖は太刀打ちできない。サトウキビ代金を現在の6分の1にすると、サトウキビ農家が立ち行かない

▼宮古島のサトウキビ代金収入総額は年間約70億円。その経済波及効果は約220億円だ(サトウキビの経済波及係数は3.12-平成10年沖縄県農業試験場試算)。サトウキビ農家が立ち行かなくなれば、宮古の経済社会が崩壊する危険性をはらんでいる

▼砂糖の内外価格差を是正するための政府予算は、年間約900億円(てんさい糖、製糖工場対策を含む。うちサトウキビ生産者交付金は約300億円)。その財源は、輸入外国産糖に課している関税と調整金だ。TPPに参加すれば、この財源が失われる。新たな代替財源が明示できないのであれば、TPPに参加すべきではない

▼ひるがえって、離島の農業はサトウキビ一辺倒では、将来が危うい。他の作目との併作を考える時だ。製糖工場の年内操業を可能にする環境づくり、台風シーズンとかち合わない作目の研究開発、普及、販路対策などだ

▼明日は投票日。次期知事は、かつてウリミバエを根絶したように、離島の農業が持続的に発展していける仕組みづくりを真剣に考えてほしい。


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