半生モズクなど全国販売へ/宮古島LLP
今年度1000万円売上計画
宮古島有限責任事業組合(宮古島LLP)の商品「半生モズク」・「グリーンモズク」が、静岡県藤枝市の西光エンジニアリング(岡村邦康社長)を拠点に同県や大阪府、北海道などで販売するめどが立ったことを受け、同市の北村正平市長、岡村社長、宮古島漁協の小禄貴英組合長らが10日、市役所平良庁舎に下地敏彦市長を表敬訪問した。北村市長は「モズク商品を契機に宮古島市と物産交流したい」と述べた。これに対し、下地市長は「良いことだ。今後物産交流を深めたい」と意欲を示した。
関東経済産業局と関東農政局が2008年、西光と宮古島漁協の農商工連携事業計画を認定。それによって新商品の開発が急ピッチで進められた。
西光はモズクの洗浄機や選別機などを設計・製作する技術を生かして、国内では初めての高度洗浄装置などを開発した。新機械によって塩蔵しない半生モズク・グリーンモズクの商品化に成功した。既に特許を取得。
収穫したモズクの水分を半分取り除き、加熱殺菌したのが半生モズク。従来のモズク商品より重量・体積が半分以下になり、輸送コストが大幅に削減されたとしている。
一方、グリーンモズクは収穫した新鮮なモズクを加熱殺菌し、冷凍したもの。ゆでることで鮮やかな緑色になる。
全国販売に向け、宮古島漁協などの関係者が宮古島LLP会社を設立。今年度の売上は1000万円以上を計画している。
日本の茶の三大名産地の一つが静岡県。藤枝市の人口は14万5300人。
北村市長は「宮古島とは名産緑茶やミカン、シイタケなどで交流したい」と述べた。
岡村社長は「半生モズクとグリーンモズクは、大阪や北海道などの流通ネットワークに乗せて販売する」と語った。
小禄組合長は「アーサ(ヒトエグサ)の増産を図り、販売戦略を強化したい」話した。