12/18
2025
Thu
旧暦:10月28日 先勝 庚 
社会・全般
2011年4月11日(月)23:30

生命倫理(行雲流水)

 その昔、雄鶏は「コケコッコー(朝ですよー)と鳴いた。雌鶏は卵を産み、温めてひなを孵した。ひなは母鶏の後について餌のとり方を学んだ。今日では、雄鶏のおたけびは聞こえなくなり、雌鶏は無精卵を量産する「機械」と化し、並んでヨチヨチ歩くかわいらしいひなの姿も見えなくなった


▼一般の大型養鶏場では鶏を密飼にし、餌やりや採卵などがオートメーション化されている。また、人工的な照明の調整で多産を促している。冬でも、卵をよく産む明るい時間の長い春先の状態にして、産卵をできるだけ休ませないようにしている

▼NHKの番組「いのちドラマチック」によると品種改良も繰り返されて、年間300個も産卵する白色レグホンは、卵を温めてヒナにかえす「就巣性」を失ってしまっている

▼その結果、生産コストは安く抑えられて、鶏卵は「物価の優等生」と言われて、ヒトに恩恵をもたらしている。しかし、種(しゅ)としての鶏の思いは別である

▼ブルドッグの場合、闘う犬から愛玩用に改良されたが、胎児の頭部や肩幅は大きく、自然分娩はできず、人の手による帝王切開で出産している。金魚の原種はフナであるが、人の好みで品種改良された金魚の王様と言われる「らんちゅう」は、泳ぎが下手で、自然の中で生きていくことができない体になっている

▼生命科学の技術の応用が進んでいる。例えば、種牛と同じように、ノーベル賞級の人の精子バンクがすでに存在する。生命倫理は人間の尊厳を守り通せるのだろうか。


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2025年12月14日(日)9:00
9:00

新部長に野中さん選出/観光協青年部が臨時総会

宮古島観光協会青年部(西村貴宏部長)は13日、市内の飲食店で臨時総会を開催し、第代青年部長の選出を承認した。新部長には、たびのホテルlit宮古島支配人の野中泰斗さん(44)を選出した。

2025年12月10日(水)9:00
9:00

路線バスが週末無料に/市制施行20周年記念事業

13日スタート、8日間実施   市は9日、市制施行20周年記念として「宮古島生活バス路線利用促進事業」を実施すると発表した。同事業は島内を運行する路線バス7路線を週末など計8日間を無料とする。市役所で記者会見した市企画政策部の石川博幸部長は「この機会…

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!