12/05
2025
Fri
旧暦:10月16日 先勝 戊 
社会・全般
2016年5月12日(木)9:07

神酒回し「ヤッカヤッカ」

多良間島で「スツウプナカ」/豊年と無病息災を祈願


「ヒヤヤッカヤッカヤッカ」とはやしながら角皿で神酒を回し飲んだ=10日深夜、パイジュニの祭場

「ヒヤヤッカヤッカヤッカ」とはやしながら角皿で神酒を回し飲んだ=10日深夜、パイジュニの祭場

 【多良間】多良間村の伝統行事「スツウプナカ」が11日、本番を迎えた。前日10日深夜、四つの祭場では暁願いが行われ、男性たちの「ヒヤヤッカヤッカヤッカ」のはやしが夜の静寂(しじま)に響いた。参加者らは角皿(つのざら)で神酒を回し飲み、多良間世を盛大に祝った。ほとんどの成人男性が参加し、島は祭り一色に染まった。11日は昼からナガシガーを皮切りに、ツカサら招待客が四つの祭場を回った。多良間の八月踊りと並ぶ島最大の行事で、1983年に村の無形民俗文化財に指定された。


 10日午後10時すぎ、ブシャ座で作られた神酒と、暁願いに必要な物資が老座に運ばれ供え物が用意された。パイジュニの中老たちが洞窟近くのフシャドゥガー(井戸)近くに降り、神酒などを供えた。

 その後、祭場に移動し、神歌を唱和した。同日深夜、各祭場では青年たちが神酒が入った角皿を盆に載せ、ゆっくりとゆらしながら「ヒヤ、ヤッカヤッカヤッカ」とはやしながら神酒を回し飲み、祭りは佳境を迎えた。

 祭場はパイジュニ、ナガシガー、フダヤー、アレーキの4カ所で、それぞれ役割の座があり、60代以上の老人座、50代の中老座を中心とした祭祀運営を司る幹人座、供え物など料理をするクバン座、祭祀用の魚類を獲るイム(海)座で構成される。

 この祭祀は多良間島、水納島の貴重な文化遺産として受け継がれているが、その起源は不明という。伝承によると当初は1カ所で行われていたが、後に現在の4カ所で行われるようになったといわれている。


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2025年11月6日(木)9:00
9:00

入域観光客66万5000人/25年度上半期

前年比3万人増 過去2番目に多く 2025年度上半期(4月~9月)の入域観光客数は前年比で3万6414人(5・79%)増の66万5270人だった。過去最多となった18年の68万355人に迫る2番目の記録。市観光商工課が5日発表した。9月の入域観光客数は12万7…

2025年11月5日(水)9:00
9:00

下地島・台中線新規就航へ/スターラックス

台北線は再開、来年2月から   下地島エアポートマネジメント(鶴見弘一社長)は4日、今年8月から10月24日まで下地島-台湾(台北)線を運航していた台湾のスターラックス航空が来年2月から再び同路線を運航すると発表した。今回は台北だけでなく新たに下地島…

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!