沖縄マスターズ陸上

沖縄マスターズ陸上で３冠を飾った亀濱敏夫さん。１１年連続の偉業を達成した＝１２日、平良西里の自宅で

　沖縄マスターズの陸上競技選手権で、宮古島市の亀濱敏夫さん（９２）がＭ９０クラス（９０～９４歳）の３種目で優勝した。１１年連続３冠の偉業達成だ。県内はおろか全国大会でも負け知らずの亀濱さん。「毎日しっかり運動して人生を楽しんでいるだけさ」と笑った。

　亀濱さんは同クラスの４００㍍（１分３４秒８３）、８００㍍（３分３９秒０７）、１５００㍍（７分３７秒０８）の世界記録保持者だ。

　今回の沖縄選手権は１０日に沖縄市であり、亀濱さんは１００㍍、２００㍍、４００㍍に出走した。

　Ｍ９０になると、競技エントリーは多くても１種目１～３人。出場するだけでも注目を浴びるが、亀濱さんは１日に１人で３種目をこなすという驚異的な体力と走力で周囲を驚かせた。

　優勝記録は１００㍍１９秒４６、２００㍍４４秒１９、４００㍍１分４２秒０。中でも午後１時すぎに行われた４００㍍は圧巻で、照り付ける強い日差しをものともせずに走り切って見せた。

　「今回は暑くて大変だったよ。それにしても体力が落ちたよねえ」と苦笑いを見せるが、「もっと競走できる人がいれば楽しいんだけどなあ」と余裕たっぷりのコメントで体力の衰えを感じさせなかった。

　次は９月の全日本マスターズに出る。「今回も楽しく走るだけさ」と笑う亀濱さんの挑戦は続く。