12/05
2025
Fri
旧暦:10月16日 先勝 戊 
教育・文化 社会・全般
2018年10月30日(火)8:59

子の誕生 先祖に報告/神酒回し、神詩歌い

来間島で「ヤーマスプナカ」/きょうパレード


5人の誕生が報告され、島のさらなる発展と子孫繁栄を願ったヤーマスプナカの初日=29日、下地来間島のウプヤーブナカ(砂川さん宅)

5人の誕生が報告され、島のさらなる発展と子孫繁栄を願ったヤーマスプナカの初日=29日、下地来間島のウプヤーブナカ(砂川さん宅)

 旧暦9月の甲午の日に行われる下地来間島最大の伝統行事ヤーマスプナカが29日、2日間の日程で始まった。初日は3兄弟の家元で子孫の繁栄を祈願する「サラピャース」と「マスムイ」の儀礼が行われた。この1年間に誕生した子供を先祖に報告するとともに、健やかな成長を祝って島民が神酒を回し飲み、子孫繁栄と島のさらなる発展を願った。30日は島内を練り歩くパレードのほか、「雨乞い座」と呼ばれる広場で島の子供たちも参加した棒振りや奉納の踊りが行われ、島民の無病息災と五穀豊穣(ほうじょう)を祈願する。

 ヤーマスプナカは、その昔に来間島を救い、繁栄させたと伝えられる3兄弟の家元(長男スムリャーブナカ、二男ウプヤーブナカ、三男ヤーマスヤーブナカ)を中心に祭事が行われる。

 祭り初日、二男のウプヤーブナカでは、午前8時ごろから「サラピャース」が始まった。

 子宝に恵まれた1年を祝って、家主の砂川輝夫さんらが「ますますこの『ヤーマスプナカ』の行事が盛り上がっていくように皆さんの協力を願いたい」とあいさつし、住民らに神酒を振る舞った。

 島の関係者が神酒を回し飲む間は全員で神詩を歌い、生まれた子供の健やかな成長を願った。

 この後、マスムイが行われ、ここ1年で生まれた子供5人が紹介された。父親らがあいさつに立ち、新しい命の誕生を島全体で祝ってくれる島民の気持ちに感謝の言葉を述べた。

 生後3カ月の栞里ちゃんをお披露目した浦添市在住の洲鎌弘樹さんは父親が来間島出身。妻・里沙さんと一緒に祭りに参加し、7月に誕生した栞里ちゃんを島民にお披露目した。

 洲鎌さん夫婦は「こんなにも多くの島民にお祝いしてもらってとてもうれしいし、感動した。これから健康で健やかに育ってくれることを願っている」と笑顔で話した。

 この日は、笑顔の島民たちが子どもの誕生を祝う姿と笑い声が響き、島はヤーマスプナカ一色となった。

 2日目は「雨乞い座」で、3兄弟の一族が棒振りを披露し、郷友会のメンバーらと共に五穀豊穣、無病息災、子孫繁栄を願う。

 また、2年連続で島内に喪中の家が多いということで、中止となっていた島内を練り歩くパレードは今回、3年ぶりに開催される。


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2025年11月6日(木)9:00
9:00

入域観光客66万5000人/25年度上半期

前年比3万人増 過去2番目に多く 2025年度上半期(4月~9月)の入域観光客数は前年比で3万6414人(5・79%)増の66万5270人だった。過去最多となった18年の68万355人に迫る2番目の記録。市観光商工課が5日発表した。9月の入域観光客数は12万7…

2025年11月5日(水)9:00
9:00

下地島・台中線新規就航へ/スターラックス

台北線は再開、来年2月から   下地島エアポートマネジメント(鶴見弘一社長)は4日、今年8月から10月24日まで下地島-台湾(台北)線を運航していた台湾のスターラックス航空が来年2月から再び同路線を運航すると発表した。今回は台北だけでなく新たに下地島…

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!