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社会・全般
2010年12月14日(火)23:22

「はやぶさ」(行雲流水)

 この年もいろいろなことがあった。特に政治では政権が変わって話題が沸騰、スポーツは相変わらず年中ファンを興奮させ続けた。科学の分野では鈴木、根岸両氏のノーベル化学賞受賞が話題になった


▼ここでは、科学衛星・はやぶさ(探査機)のことを振り返ってみよう。「はやぶさ」は2003年に打ち上げられ、地球から3億㌔㍍離れた太陽の裏側にある長さわずか540㍍のさつまいものような形の小惑星「イトカワ」に到着、小惑星の微粒子を持って2010年6月に帰還した

▼地球と小惑星「イトカワ」の大きさや距離を縮尺して例えると次のようになる。直径22㍍の球体(地球)から550㌔(およそ宮古・奄美大島の距離)離れた1㍉の小惑星「イトカワ」に到着したことになる。秒速4㌔㍍で飛んでいく「はやぶさ」の誤差は秒速1㌢以下だという。燃料の燃焼によらないイオンエンジンの利用も画期的な実証実験であった

▼ところで、「はやぶさ」カプセル内の微粒子が小惑星「イトカワ」由来であることが分かった。小惑星は太陽系初期の記録をよく留めていると考えられるので、太陽系誕生の究明に大きく貢献すると期待されている

▼「はやぶさ」はいろいろなトラブルに見舞われたが、その都度障害を克服した。その研究者たちの技術の高さと志の高さが感動を呼んだ

▼「はやぶさ」の成果が純粋に真理の追求に結びつくといい。未知のものに向かい続ける科学はロマンに満ちている。
宮古農業に壊滅的打撃


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