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社会・全般
2019年10月22日(火)8:54

【行雲流水】(「宇宙」を楽しむ)

 近年、宇宙論研究の発展は目覚ましく、天文学者や宇宙物理学者たちが示す途方もない宇宙の姿に驚くことは楽しいことである

▼その一つ。アインシュタインが予言した「重力波」が2015年、直接観測され、その存在が証明された。一般相対性理論によると、物質またはエネルギーが存在するとそのまわりの空間がひずみを生じ、物質が動くと、ひずみも変わり、それが波として伝搬する。それが重力波である。そのひずみは、太陽と地球の距離が原子1個分変化するに相当、極端に小さいのでこれまで検出できなかった

▼2019年には、質量が太陽の65億倍のブラックホールの映像の撮影に成功している。6カ国に置かれた8台の電波望遠鏡を構成した地球規模の望遠鏡で撮影したものである。この望遠鏡の解像度は、月に置いたゴルフボールが地球から見えるほどのものだという

▼今年度、ノーベル物理学賞を受賞したのは「太陽系外の惑星の発見」についてである。50光年かなたの恒星のまわりをまわる惑星の発見である。この発見は、宇宙における地球の存在を相対化し、われわれの世界観に革命をもたらすものといわれる

▼ところで、一番近い恒星でも、人類史上最速の宇宙船で行って1万3000年かかると計算されており、太陽系外惑星を発見したマイヨールは、いつか地球に住めなくなったら居住可能な系外惑星に移住できるという可能性を否定する

▼彼は言う。「私たちは地球を大切にしなければならない。地球はとても美しく、居住に最適な星である」。(空)


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