12/07
2025
Sun
旧暦:10月17日 友引 己 
社会・全般
2019年12月28日(土)8:54

【行雲流水】(元号)

 江戸時代、元号は徳川幕府が天皇に奏上することで決まったようだが慶応3(1867)年、大政奉還の翌年「慶応4年を改めて明治元年となす」と「一世一元の詔(みことのり)」が出され天皇自らくじで決定したといわれる「明治」が1868年1月から始まることになった


▼法的根拠のない元号決定のあり方を変えたのが明治42年に公布された「登極令(とうきょくれい)」である。登極令第2条に天皇即位の後は直ちに元号を改める、と定めている。大正、昭和はこの法令に基づいて皇室が決めたが、昭和20年太平洋戦争の終結で日本占領に乗り込んできたマッカーサーの率いるGHQは大日本帝国憲法をはじめ多くの法律を廃止した。その中には登極令も含まれる

▼それによって戦後の混乱期には元号廃止論まで飛び出す状況であったが昭和54年「元号法」が公布されて元号制定の法的根拠が確定した。元号法で「元号は、政令で定める」と明記された

▼皇室が決めていた元号を内閣が決めるということだ。平成31年4月1日、内閣総理大臣安倍晋三の名で「元号を令和に改める」政令が公布され5月1日徳仁天皇が即位されて令和時代の幕開けを国中が祝った▼祝賀に沸く日本列島を襲った台風19号が甚大な被害をもたらしたのは10月の初旬であった。31日の深夜には首里城が炎上するという惨事が起こっている

▼改元に際しての内閣総理大臣の談話の一節「元号は、日本国民の精神的な一体感を支えるものとなっています」は苛烈な災害を幾度も乗り越えてきた日本国民の心のよりどころとしての元号の意義を指摘したものだ。もうすぐ令和2年、穏やかな年であれと願う。(凡)


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2025年11月6日(木)9:00
9:00

入域観光客66万5000人/25年度上半期

前年比3万人増 過去2番目に多く 2025年度上半期(4月~9月)の入域観光客数は前年比で3万6414人(5・79%)増の66万5270人だった。過去最多となった18年の68万355人に迫る2番目の記録。市観光商工課が5日発表した。9月の入域観光客数は12万7…

2025年11月5日(水)9:00
9:00

下地島・台中線新規就航へ/スターラックス

台北線は再開、来年2月から   下地島エアポートマネジメント(鶴見弘一社長)は4日、今年8月から10月24日まで下地島-台湾(台北)線を運航していた台湾のスターラックス航空が来年2月から再び同路線を運航すると発表した。今回は台北だけでなく新たに下地島…

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!